株式会社JVCケンウッドは16日、業界初の小型業務用4Kメモリーカードカメラレコーダー 「GY-HMQ10」 をJVCブランドより3月下旬に発売すると発表した。メーカー希望小売価格はオープン、市場想定価格は75万円前後。

GY-HMQ10の記録イメージ

4K映像を、4枚のSDHC/SDXCメモリーカードそれぞれに分割して記録

GY-HMQ10は、同社独自の高速画像処理エンジン「FALCONBRID(ファルコンブリッド)」を搭載することで、業務用ハンドヘルドカメラとして初めて4K(3840×2160 59.94p/50p/23.98p)解像度の撮影に対応したビデオカメラ。撮像素子には1/2.3型829万画素の裏面照射CMOSセンサーを採用し、光学ズームは10倍まで対応する。4つのHDMI端子からの非圧縮4K/60p映像ライブ出力に対応するほか、3840×2160の映像を4つのフルHD映像として分割し、それぞれのデータを4枚のSDメモリカード(Class6以上)に記録できる。記録時のビデオコーデックはMPEG-4 AVC/H.264、ファイルフォーマットはMP4、最大ビットレートは144Mbps。音声はAAC 2ch 48kHz 16bit 384kbpsで記録する。32GBのSDHC/SDXCメモリーカード4枚では約2時間の記録が可能だ。

エッジブレンド処理機能

分割された4K映像は、同社がWebサイト経由で提供するソフトウェア「JVC 4K クリップマネージャー」(対応OS:Mac OS X 10.6.8 または 10.7.2、Windows版は開発中)で、ひとつのProRes 422ファイルに結合する。なお、動きの速いシーンや暗いシーンでは映像を結合する際に境目が発生しやすいが、これをを目立たなくするために予め4つのファイルのエッジの境目16ピクセル分をオーバーラップして記録する「エッジブレンド処理機能」を利用することも可能(左図)。記録時にオーバーラップさせることで違和感のない映像を再生できるとしている。

その他の機能として、1コマごとの記録フレーム数と記録時間を設定して自動記録できるタイムラプス機能や、本体3.5型LCDモニターをタッチした任意の場所を中心に、4K映像からその1/4の画角のフルHDサイズ分をトリミングし、1本のHDMI端子を通して出力できるトリミング機能を搭載。また、ゼブラ表示、フォーカスアシスト、アイリス調整、ホワイトバランス設定など業務用途で必要なマニュアル機能やXLR入力端子も搭載している。