ビデオオンデマンド用サーバシステムで知られている米SeaChange International(SeaChange)は3月21日(現地時間)に、同社の放送サーバとストレージ事業を展開している部門を、設立したばかりの米XOR Media社に売却することを発表した。売却額については明らかにしていない。
XOR Media社はVantagePoint Capital Partnersの出資を受けて設立した新会社。最高経営管理者にSeaChangeで放送サーバとストレージ事業の長であったチェング・ガオ氏が就任している。SeaChangeは以前から、近く施設の一つを閉鎖することで500万ドルほどを節約し、ソフトウェア開発と運営に注力することを示唆していた。
同社の最高経営管理者、ラグー・ラウ氏は発表資料で「次世代のマルチスクリーン向けビデオソリューションを強化するにあたり、今回の放送サーバおよびストレージ事業の売却は、ソフトウェア企業への変革として重要な戦略の一環である」と述べている。
SeaChange社製のVODサーバは米国三大ケーブル局のCablevision、Time Warner Cableをはじめ多くのMSOに導入されている。同社は今後、ソフトウェア会社として、インテリジェントビデオプラットフォームを提供していく。ハードウェアとの構築については、XOR Media社の製品を含めてバリエーションを揃えるという。
(山下香欧)