米Googleは4月4日、ウエアラブル・コンピュータのプロジェクト「Project Glass」を明らかにした。これは拡張現実(AR)機能を実装しためがね型端末のことで、右目部分に小型の透過ディスプレイを搭載、マイクとカメラを備え、Siriライクな音声認識技術が実装される。
同社の独自SNS「Google+」に設けた公式ページで公開したコンセプト動画では、道案内や周辺情報の表示、メールなどの着信通知、スケジュールや天気予報をチェック、メッセージの送受信や通話、視界に映るものをそのまま写真撮影したり、ビデオ通話といった機能が実装されている。
開発には、Googleの次世代製品研究部門「Google X」内のチームが担当、チームメンバーにはGoogle Xのリードプロダクトマネジメントディレクターでモバイル向け地図および位置サービスを率いたSteve Lee氏、Googleフェロー兼副社長でロボット工学とAIの専門家として受賞多数の華々しい経歴を持つSebastian Thrun氏、Googleディレクターでワシントン大学電子工学部准教授でもあるBabak Parviz氏といった、スペシャリストが揃っている。
GoogleはProject Glassの製品化計画や時期などについては明らかにしていないが、近々従業員が公共の場でのテストを始めると報道されている。今回、ARメガネのコンセプトを公に明らかにしたのは、一般の消費者たちがこのようなテクノロジーを生活の中で受け入れる準備ができているかを調べるためだとしている。今後の進捗については、Google+に投稿していくという。
(山下香欧)