米ニューヨーク地方で展開しているAereoの事業停止を、Foxをはじめ米国大手ネットワークが起した提訴だが、米地方裁判所により却下された。

Aereoはこの3月から始めたサービスだが、ネットワークDVRを月12ドルで加入者に提供し、自社のクラウドサーバー側にある親指サイズのアンテナからデジタルTV信号をオーバーザエアーする。Aereo社がIPを介して加入者に提供しているコンテンツは著作権を侵害しているとして、FoxをはじめCBS、NBCとABCの三大ネットワークがAereoにサービスをやめるよう要求していた。裁判長は、4局のAereoの事業を不服とする不公平な市場競争に対しての訴えを退けたが、著作権侵害については法令により再審査するとした。放送局は、ケーブルオペレーターや衛星、テレコムへトランスミッションをすることで利益を回収している。もしAereoのビジネスが認められるとしたら、既存の市場モデルが崩れることになる。放送局の広告収入モデルについても皆無だ。

(山下香欧)