米Google社が6月27日より開催している開発者向けのカンファレンス「Google I/O」の初日に、自社初のタブレット製品「Nexus 7」を発表した。先日同社が買収したモトローラ社のハードウェアを採用せずに、台湾のAsus社製を起用している。プロセッサには「Tegra 3」を採用。7インチのスクリーンサイズで価格は米199.99ドル。

Amazon社のKindle Fireやサムスン社のGalaxyタブレットに真っ向から対抗する位置づけで、ローエンドユーザー層を狙う。NexusタブレットはJelly Bean(ジェリービーン)と呼ばれる次世代のAndroid 4.1バージョンが実装される。このOSに、より滑らかなアニメーション再生や音声認識技術で音声からテキスト化するような機能も実現するという。重さは340gで、バッテリ駆動時間は動画再生時で最大9時間、待機時で300時間。Nexus 7のディスプレイ解像度は1,200×800ピクセルという、高解像度で画像を表示できる。Wi-Fi、Bluetooth、NFC(近接無線通信)などの接続機能を備える。Nexus 7の出荷時期は7月中旬から。開始当初は、米国、英国、カナダ、オーストラリアで販売される予定。

また、グーグルメガネこと「Google Glass」が、今回のカンファレンスに参加しており、国内開発者限定で販売されることも発表された。「Google Glass Explore Edition」は米1,500ドルで来年初めに出荷予定。「米国内だけの限定にしたのは、各国で無線周波数範囲のレギュレーションが異なるから」、と基調講演で登壇したGoogle社の共同設立者Sergey Brin氏は説明している。

会場のスクリーンにはGoogle+のhangoutライブを通して、Google Glassを装着した4人がパラシュートで空中からカンファレンスの会場であるモスコーニコンベンションセンターの屋上に着陸するまでを、装着された各Google Glassのカメラを通して実況中継された。モバイルデータネットワークのデモも試みたかったそうだが、時速120マイルで落下している環境では、(3Gでは)うまく動作しないことが判っていたため、見せなかったようだ。

(山下香欧)