8月20日(現地時間) 、米Apple社は時価総額の最高記録を更新した。同日のナスダック終値は、先週末の終値から17.04ドル高(2.63%高)の665.15ドルで落ち着いた。これは今年4月に記録した644ドルを上回る最高記録額で、企業価値を示す株式時価総額は6235億2000万ドル(約49兆5000億円)になる。現時点で時価総額第2位の米Exxon Mobil(4059億ドル)よりも50%も上回る。
また現在のAppleの時価総額は、米Microsoftが1999年12月27日に記録した過去最高の6163億ドルを上回る。(ただし市場データ企業Asymco社の代表ホレス・デディア氏によると、インフレ率を調整した場合のMicrosoftの記録は8500億ドルとなる。)
先月の同社株価は下方向を示していた。これはApple発表の4月~6月の四半期分の収益報告が、過去2年で最も遅い成長を示したためと見られる。しかし今月に入ってからは、同社から9月12日頃にiPhone5が発表されるのと、Amazon製タブレットの対抗版としてiPadの廉価版・小型モデル「iPad Mini」が現在中国で生産中であるという噂が持ち上がったため、これら新製品発表による更なる業績拡大に期待が高まり、同社の株価は8.91%上昇している。
米市場調査会社Jefferies & Co.社のアナリスト ピーター・ミザイク氏は、Apple株価はこれからも伸び続け、最終的に900ドルまで上昇する可能性があると予測している。また同氏は、今四半期中に生産するiPadの台数予測を1600万台から2500万台に引き上げている。この台数には新製品は含まれていない。また、同社の利益の70%はiPhoneから得ていると言われている。
一方、同シリコンバレーで華々しく上場した米facebookの株価は暴落している。20日には、株価が一時18.75ドルまで下落し、上場来安値を更新した。その後は値を戻し前週末比5.04%高の20.01ドルで落ち着いた。 先週末17日終盤には一時19ドルをつけ、新規公開価格38ドルの半分の水準まで落ち込んだ。時価総額にして40億ドル(約3172億円)以上が吹き飛んだ計算となる。
(山下香欧)