9月6日からオランダ・アムステルダムで開催されるIBC2012において、国際映画撮影監督協会(The International Cinematographers Guild:ICG)がIBCと企画した、デジタル映画制作の最新動向についてのセッションが開催される(9月9日11時より)。
「Hyper-Reality: High-Res Digital Cameras Transform Filmmaking(ハイパーリアリティ:高解像度デジタルカメラはフィルム制作を一変させる」と題したセッションでは、ICGの米国地域代表でもある撮影監督のスティーブン・ポスター氏といった映画製作のパイオニアたちが登壇する。
「高解像度イメージキャプチャ、ハイダイナミックレンジ・チップ、ハイフレームレート収録のどれにおいても新時代を迎えた」と語るポスター氏からは、高速フレームレートカメラでの映画収録環境の最前線な情報が紹介され、またフランスAFCのデジタルイメージングディレクターであるフィリップ・ロス氏、デンマークNSCの撮影監督であるレンネル・ヒレッジ氏も加わりパネルディスカッションが行われる。モデレーターは、英国のフリージャーナリストのジョージ・ジャレット氏。超高感度センサーが実装された4Kや5Kデジタルカメラが次世代の映画製作、テレビやコマーシャルプロダクションへどのような影響を及ぼしていくかなどが語られる。
ポスター氏は、「キャッツ & ドッグス」、「スチュワートリトル2」、「ロッキーV」、「セメタリークラブ」や 「ピーウィー・ハーマンの空飛ぶサーカス」など、様々なジャンルの映画を撮り続けており、リドニースコット監督の「誰かに見られてる(原題, Someone to Watch over Me)」では米国映画撮影監督協会(ASC)賞にノミネートされているまた「ミセス・ハリス」、「ロズウェル」、「Color of Justice」、「Courage」など、テレビ番組シリーズでもカメラワークを手掛けている。最新の番組はNetflixが配給する新作ホラー「Hemlock Grove」。
ICGでの代表のほかにも、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)でニコルフェローシップ委員会のメンバーでもある。
(山下香欧)