株式会社JVCケンウッドは、業務用HDメモリーカードカメラレコーダー「GY-HM600」を10月下旬に発売する。価格はオープン。市場想定価格は50万円前後。

GY-HM600は、SDHC/SDXCメモリーカードダブルスロットを採用した業務用HDメモリーカードカメラレコーダー。焦点距離29mm~667mm(35mm換算)の光学23倍ワイドズームレンズと新開発の220万画素1/3型3CMOSセンサーを搭載、低照度下で高感度F11と低ノイズを実現。ズームレンズにはオート/マニュアルの切り換えスイッチ、フォーカス/ズーム/アイリスを調整する独立リングや光学式手ブレ補正機能、4段階(Clear、1/4、1/16、1/64)のNDフィルターを装備している。

記録コーデックには業界で初めてMPEG-2 Long GOP(19~35Mbps)またはAVCHD(17~24Mbps)を選択可能な「デュアルHDコーデック」に対応。同社独自の高画質エンジン「FALCONBRID(ファルコンブリッド)」を搭載し、「2D DNR処理」、「倍率色収差補正」、「シェーディング補正」、「ダイナミックレンジ補正」を行う様々な画質補正回路による高画質記録が可能としている。

記録メディアにはSDHC/SDXCメモリーカードを使用する。カードスロットを2基搭載しており、2枚のカードへのシームレス連続記録が可能な「リレー記録モード」、1枚のカードはRECボタン操作での記録をしながら、もう1枚のカードはベタ撮りの同時記録が可能な「バックアップ記録モード」、2枚のカードに同じHDファイルを同時記録が可能な「デュアル記録モード」の3つの記録モードから選択できる。

同時出力可能なSDI/HDMI端子やマルチカメラ運用に便利なTC Sync端子、外部マイク接続用のXLR端子も搭載。撮り逃がしを防ぐ「Pre RECモード」や、設定したフレーム数(1/3/6フレーム)を、設定した間隔(1秒~1時間)で間欠記録する「Interval Rec」モード、1080p/35Mbpsまたは720p/35Mbps記録時のフレームレートを、再生時(24p/25p/30p)とは異なるフレームレートに設定可能なバリアブルフレームレート記録なども利用可能だ。

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GY-HM650側面(外付マイクは別売り)

なお、上位モデルの「GY-HM650」も12月上旬にJVCブランドより発売する。価格はオープン。市場想定価格は60万円前後の見込み。

GY-HM650は、GY-HM600が搭載している機能に加えてさらに「HDとSD」「HDとProxyファイル」の同時記録も可能なほか、USB2.0端子にネットワークアダプターを接続することでWi-Fiと3G/4Gネットワーク接続に対応。スマートフォンやタブレットから遠隔操作や映像転送や、ネットワーク経由で、離れた場所でのリモートビューイングや、ワイヤレスカメラ制御も可能としている。ProxyファイルはH.264/MOVファイル形式でビットレート0.8Mbps、解像度480×270、フレームレートは30p/25p/24p。ワイヤレスで取材現場から放送局のサーバーへ映像転送することも可能だ。さらに、本体に搭載のGPS位置情報や、FTPクライアント機能で受信した撮影者や撮影内容などのメタデータを含むMXFファイルのサポートや、35Mbps高ビットレートモードとして、従来のMPEG-2 HQモードに加え「H.264 UHQモード」を利用可能など、GY-HM600と比較して機能が強化されている。