米Twitterがビデオ共有ツールを持つ米Vine社を買収するという情報が米国で報道されている。買収金額、条件などの詳しい情報は明らかになっていない。

Vineは今年6月にニューヨークを拠点として3名で始めたばかりの新興会社で、サービスもまだ開始されてない。会社を保有するのはTwitterだが、サービス運用はVineが独立して行う可能性もあるという。Twitterでは今後の展開に関してコメントを控えている。

Vineの準備中とされるホームページには、”the best way to capture and share video on your iPhone(VineはiPhoneでの映像の取り込みと共有において最善の方法を提供します”としか説明されていない。

Vineのサービスはまだ始まっていないが、仮登録をしたテスター達のビデオを見てみると、短いクリップがアップロードされている。 市場にあるスマートフォンで動画を記録するアプリとは多少テクニックが違っている。通常スマートフォンを使って撮影するとき、カメラは一つの連続ショットをキャプチャする。Vineでは断続記録ができ、それらビデオの部分ショットをつなぎ合わせて長い一つのカットを自動生成できるとしている。

Vineは約100万ドルの投資を受け、サービス開始に向けて準備を進めていたという。もしこのまま予定通りに進めば、Viddyやkeek、Toutといったビデオ共有サービスや、先日オートデスクに6000万ドルで買収されたソーシャルカムと市場でよい競合相手になっただろうとアナリストは見ている。

Twitterは以前から、動画ホスティングサービスを展開する意向を示していた。しかし自社で技術を見出すのは、リソースでも資金面でも困難であると判断されたようだ。Vineに投資をして技術を取り込むよりも、Vineのリソースごと吸収することで交渉を進めた模様。

(山下香欧)