日本放送協会(NHK)は8Kスーパーハイビジョン(SHV)の最新技術および開発実機をNAB2013にて展示する。昨年のInterBEEでは、ロンドンオリンピックをテーマとした特別講演や映像シンポジウムで紹介したのみ。海外展示会においてもIBC2012に続き、NABでは初の実機一般公開となる。
展示場所は、コンベンションセンター北側ノースホールの展示フロアに今年新しく設けられたNAB Labs Futures Park(N231)。最新リサーチや開発プロジェクトに特化したセクションの一角に、22.2チャンネルサラウンドの8Kビューイングシアターを設置する。ロンドンオリンピック開催中にBBCの放送センターで設けたSHVビューイングと同じ300インチ(約6m x 4m)のスクリーンに、SHVプロジェクターでオリンピックにて収録したコンテンツを映す予定。さらに最新の120 Hz SHVイメージセンサーとコンパクトSHVカメラを出展するほか、北米では初めてとなる2チャンネルUHFを利用したSHV地上放送のデモンストレーション、SHV音響制作システムのほか、放送と通信の連携サービスの一例としてハイブリッドキャスト対応テレビを展示する。
またセッションでは、4月9日に自動音声認識(ASR)に基づいて開発した、新しいハイブリッド方式による低遅延の字幕システムを紹介する。昨年3月よりこの自動音声認識を生かした字幕放送が、一部のニュースに取り入れられている。2011年に発生した東日本大震災での報道番組の運用を取り上げ、緊急時での課題に取り組んでいるという。開催会場はS227、10時より。
ハイブリッド方式の音声認識によるリアルタイム字幕制作システムについてはこちらを参照されたし。
http://www.nhk.or.jp/seikatsu-blog/800/112861.html
(山下香欧)