ティアック株式会社は、リニアPCMレコーダー「DR-60D」を同社TASCAMブランドより2013年4月上旬より発売する。メーカー希望小売価格はオープンプライス、市場想定価格は税込49,800円前後の見込み。
DR-60Dは、ファントム電源に対応した2つのXLR入力とプラグインパワー対応のステレオミニジャック入力、計4chのミキサー機能を内蔵した、”ミキサー統合型業務用リニアPCMレコーダー”。PAN、レベル調整、リミッター、3段階のローカットフィルター、マイク間距離補正が行えるディレイ、MSステレオマイク用のMSデコードなどの各種機能も搭載している。
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4入力、4トラック同時録音に対応。XLR/TRS入力が可能な1ch/2chは、入力・録音ともに2モノラルまたは1ステレオとして動作し、3.5mmステレオミニジャック入力が可能な3-4chはステレオ動作する。1ch/2chのリンク設定も可能だ。録音モードはMONO/STEREO/4CHモードの3つを搭載し、MONO/STEREOではレベルの異なる録音を同時に行い、過大入力によるクリッピングへのバックアップファイル作成に役立つDUALモードも利用できる。
内部ADコンバーターには同社DRシリーズと同等のCIRRUS LOGIC社製デバイスを搭載し、同社独自の高音質HDDA回路で増幅された音声を忠実にデジタル化するという。録音フォーマットは16/24bit、44.1/48/96kHz(WAV/BWF)から選択できる。記録メディアはSD/SDHCカード(32GBまで)に対応する。
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異なるレベルで同時録音が可能なDUALモード動作中の様子。LEDインジケーターが点灯し動作状況が一目でわかる
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横幅は133mm。カメラ本体をDR-60D上部に取り付けた場合も操作が容易に行える(写真:Canon EOS 5D MarkIIとの組み合わせ例)
その他、カメラとの同時録音を可能にする出力ボリューム付CAMERA OUT端子、動画ファイルとの位置あわせ用のスレートトーンジェネレーター、カメラ本体と雲台の間への設置を可能にする上下2面のスクリュー、携帯性と耐久性を両立した軽量510gの専用設計プラスチック製モールド成型ボディなど、端子や外観も含めてDSLRカメラでの動画撮影に特化した仕様が特徴的だ。外寸は幅133mm×高さ93.2mm×奥行き78mm。
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電池パネルは背面に配置されており、三脚とカメラの間に本機を設置したままでも電池交換が可能だ
電源には単三形電池(アルカリまたはニッケル水素電池)を4本使用する。ニッケル水素電池(eneloop pro)の場合、録音モードが2ch WAV/44.1kHz/16bit/ファントムONの設定で約3時間45分、ファントムOFFの設定で約6時間持続するとしている。付属のUSBケーブルを使用してUSBバスパワーでの動作も可能だ。
別売りのオプションとして、外部追加バッテリーパック「BP-6AA」(希望小売価格:税込5,250円)、スレートトーンの遠隔操作を可能にするワイヤードリモコン「RC-10」(希望小売価格:税込5,250円)、ACアダプター「PS-P515U」(希望小売価格:税込3,150円)もラインナップされている。
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