NHKは、世界で初めて8Kスーパーハイビジョン(SHV)で制作したショートムービー「美人の多い料理店 Beauties A La Carte」が完成したことを発表した。5月にフランスで行なわれるカンヌ映画祭に合わせ現地で上映会を行う予定。国内外の映画祭での参考上映として「世界の映画人たちにSHVという新しいフォーマットに本格的に触れてもらう」ことを目指しているという。

本作は、究極の料理を口にするために美女を探す料理評論家の悪戦苦闘をコミカルに描いた短編ドラマ。映画「デトロイト・メタル・シティ」などの李闘士男が監督。出演は中井貴一、大島蓉子、香椎由宇、箕輪はるか(ハリセンボン)ほか。原案/脚本監修は小山薫堂、脚本は内田わくわく。

スーパーハイビジョンの超高画質映像により、”美女”や”グルメ”といった万国共通のアイテムを撮影し、広く全世界にアピールするのが狙い。制作は、普段は映画の制作に携わっているスタッフに、NHKの技術スタッフが協力するという形で行われた。

また、究極の高画質を目指すテスト撮影の現場や制作の舞台裏を、NHK総合テレビの「ここまで来た! 次世代テレビ スーパーハイビジョン」(3月27日午後10時55分~11時20分)で紹介する。

NHKでは、SHVを2016年に実用化試験放送を開始することを目指している。昨年のロンドンオリンピックおよびNHK紅白歌合戦をSHVでパブリックビューイングを行っており、さらに2016年のリオオリンピックを目指して、ブラジルのテレビ局との技術協力、SHVでのリオのカーニバルを撮影するプロジェクトも進めているという。

(山下香欧)