米ゴルフチャンネルは、毎日放送しているゴルフニュース番組「Morning Drive」の新設スタジオにて、4KウルトラHD(UHD)の映像を映し出すパノラマ大画面をセットに構築した。この大画面を背景にしたスタジオでの放送は、まるでゴルフコースが見えるクラブハウスから実況中継をしているような臨場感を生み出す。4K UHDの素材は、アベカス社製のフル4K UHD対応ライブプロダクション・サーバ「Mira」からディスプレイへ出力している。
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90インチのシャープ製のディスプレイ5台を並べ、その上下に52インチのディスプレイを5台つづ挟み込んだ大型パノラマディスプレイは、幅10,080ピクセルにもなる。今までのHD解像度の素材では、画面上で映像がぼやけてしまうため、現場ではSony F65 CineAltaとREDカメラを使って4K解像度で収録することになった。収録した素材はAvid編集システムでメタデータが加えられたあと、4つの1080i素材として8チャンネル仕様のMiraサーバへ取り込まれる。Miraでは分割された素材を1つの4K素材として出力する。スイッチャなどの外部からのコントロールでも、シングルコマンドだけで8チャンネルを同期して1つの4K素材として再生を行うことができるという。ゴルフチャンネルでは、Sony社製 MVS8000Xスイッチャのショットボックスから、このオペレーションを行っている。
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Miraは、NAB開催期間中に始まるマスターズ・トーナメントの放送で、4Kパノラマディスプレイへのコンテンツ再生に加え、スポーツサーバとして中継放送にも使われる。
ゴルフチャンネルの事例は、NAB2013のブース展示フロアのアベカス社ブースにて紹介されている(ブース番号:SL6313)。
(山下香欧)
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