Blackmagic Designの発表によると、カリフォルニア州グレンデールを拠点とする映像制作会社Fisher Film Worksが、Blackmagic Cinema Cameraを使用してアメリカのファストフードチェーンArby’sの最新コマーシャル 「King’s Hawaiian Roast Beef Sandwich」を制作したという。

同コマーシャルは、Adult Swim(アメリカのカートゥーン・ネットワークの大人向け番組を放送する時間帯の名称)との共同プロモーションで、アメリカ全土で配給されている。また、画家がサンドイッチの画を描くこのコマーシャルは、DaVinci Resolveを使ってグレーディングされた。

Fisher Film Worksの創立者兼オーナーのギャビン・フィッシャー氏は、このコマーシャルを一週間以内の短期間で撮影するため、Blackmagic Cinema Cameraを使用しApple ProRes圧縮1080HDで撮影した。高画質なフッテージをトランスコードの必要もなく、すぐに編集やカラーコレクションすることができたため、今回のプロジェクトにとっては、最も効率的なワークフローだったと言う。

フィッシャー氏:Blackmagic Cinema Cameraはすでに使ったことがあったので、画質が良いことは知っていましたが、それでも撮影されたフッテージを見て驚かされました。スキントーンや、壁にかかった画の色、映っているすべてが素晴らしかった。そして、そのフッテージをさらに魅力的なものにするために、Resolveが大いに役立ちました。

フィッシャー氏はまた、狭い場所でも撮影ができたことをあげ、カメラのユニークなデザインについても評価している。

フィッシャー氏:私たちはケーブル局の絵画番組のようなルックを狙っていたので、小さなスタジオで撮影しました。ドリーを使うスペースもありませんでしたが、ディレクターはショットに動きが欲しいと言ったため、スライダーを使って撮影しました。これは、大きなカメラでは絶対に実現できませんでした。Blackmagic Cinema Cameraのコンパクトさは、私たちにとって大きな利点でした。

監督のポール・カミングス氏は、このコマーシャルをFinal Cut Proで編集し、フィッシャー氏がそのデータをXMLでDaVinci Resolveにインポートしてカラーコレクションした。Resolveでフィニッシングが終わるとすぐに、オンエア用にクライアント向けにエクスポートされた。

フィッシャー氏:ResolveでのLogワークフローは、このカメラと切り離して考えることはできません。私たちはハイエンドなケーブル局向けの、色鮮やかなルックを求めていました。ProResのフィルムモードで撮影すると、コントラストのないフラットなイメージになりますが、それをResolveでカラコレすることにより、簡単に狙っていたルックを得ることができるのです。Resolveは、今まで使ったソフトウェアで一番気に入っています。Blackmagic Cinema Cameraを使うときは特にそう感じます。このカメラとResolveのワークフローはシームレスなんです。