グラスバレー株式会社は、同社のノンリニアビデオ編集ソフトウェア「EDIUS」シリーズ最新版「EDIUS Pro 7」を2013年8月下旬に発売する。メーカー希望小売価格は、EDIUS Pro 7通常版が税込み83,790円、アップグレード版が税込み31,290円、アカデミック版が税込み41,790円。2013年6月1日以降にEDIUS Pro 6.5およびバンドル版を含む製品を購入したユーザーはEDIUS Pro 7へ無償アップデートが可能だ。無償アップデートの方法についてはEDIUS Pro 7発売後に同社Webサイトで案内予定としている。
EDIUS Pro 7では4Kフォーマットへの対応が強化された。Sony XAVC/XAVC S、Panasonic AVC-Ultra、Canon EOS-1D C Motion JPEGにも対応する(XAVC Sおよび AVC-Ultraはカムコーダー発売後を予定)。最適化と分散処理が施された高速デコードエンジンを搭載したことで、Canon EOS-1D Cの4Kデコードフレーム数がEDIUS Pro 6.5比で約7倍にアップしたという。なお本バージョンより64bitシステムに最適化された。対応OSはWindows 7 64bit(Service Pack 1以降)またはWindows 8 64bit。
また、EDIUS Pro 7ではBlackmagic Design社のカラーグレーディングソフトウェア「DaVinci Resolve」とのEDL連携(EDLによるプロジェクトのインポートおよびエクスポート)にも対応したことで、EDIUS Pro 7を用いた新しいカラーグレーディングのワークフローも構築できる。さらに、従来の自社製ハードウェアに加え、Blackmagic Design社とMatrox社のI/Oハードウェアにも対応する。今後はAJA Video Systems社のハードウェアへの対応も予定しており、日本語版での対応は2013年第4四半期を予定している。
その他にも、H.264/AVCデコードエンジンの高速化、第4世代インテルCore iプロセッサー対応、ガウシアンブラ―フィルター、自動アップデート通知機能など、様々な新機能を搭載。MPEG-2エンコードエンジンも強化されており、たとえばXDCAM HD422のエンコード速度ではEDIUS Pro 6.5比で約2倍の高速化を実現したという。
EDIUS Pro 7 GUIイメージ
なお、ネットワークに接続された制作環境向けに、HDWSシリーズおよびREXCEEDシリーズのターンキー編集システムに搭載されるバージョン「EDIUS Elite 7」も登場予定。EDIUS Elite 7では、複数の編集端末からの同時編集や、K2サーバーへの直接保存、インジェストができることに加えて、ライブ映像のリアルタイム編集ができる機能などを搭載したGV STRATUSノンリニアプロダクションシステムや、Grass Valley K2メディアサーバーとシームレスな統合が行える。EDIUS Elite 7搭載ターンキー編集システムの発売時期は未定だが、GV STRATUSとの連携対応は2013年9月のリリースを予定している。
主な機能
- 様々なフォーマットのネイティブで編集(Sony XDCAM、Panasonic P2、Ikegami GF、Red、CANON XF/EOS MOVIE(ALL-I)、一眼ムービー)
- AVCHDの高速編集
- 無制限に増加できるトラックなど、自由度が高く、素早く操作できるインターフェース
- 最大4K/2K、最小24×24の解像度に対応し、プロジェクトと異なる解像度でもリアルタイムで変換し、編集が可能
- 60p/50p、60i/50i、24pなど、プロジェクトと異なるフレームレートでもリアルタイムで変換し、編集が可能
- プロキシとハイレゾを切り替えることができるプロキシワークフローに対応
- シーケンスをクリップとして扱うことができるネストシーケンス機能
- GPUを使用したトランジションエフェクト
- ビデオフィルター、トランジション、キーヤー、タイトルなどのリアルタイムエフェクト
- 16カメまで対応できるマルチカム編集機能
- タイムラインから直接Blu-rayやDVDの作成が可能
- メディアカードに直接出力が可能
- MXF、GXF、QuickTime、Windows Mediaなど、様々な形式での出力が可能
- 3Dステレオスコピック編集が可能
- 編集中のモニタリングに加えて、クリップやシーケンスの解析結果を素早く表示できるラウドネスメーター
- シェイクスタビライザー(手ブレ補正)エフェクトを搭載
- テープレスメディアから素材を簡単にインポートできるソースブラウザー
- インテル クイック・シンク・ビデオに対応した高速エンコード
- マスクフィルター搭載
- Mac版Grass Valley HQX Codec対応
仕様・動作環境
CPUメモリー
- インテルCore 2/Core iX以上
- インテルの3GHz以上シングルコアCPU(マルチCPUもしくはマルチコアCPUを推奨)
- SSSE3(Supplementary SSE3)対応が必要
グラフィックカード
- 2GB RAM(4GB以上を推奨)※必要となるメモリーサイズはプロジェクトによって異なります。
- SD/HDプロジェクト: 4GB以上を推奨
- 4Kプロジェクト: 8GB以上を推奨)※RAMの搭載可能量はそれぞれのOSによって異なります。
- Windows 8 Enterprise/Professional 64-bit:512 GB
- Windows 8 64-bit:128 GB
- Windows 7 Ultimate/Enterprise/Professional 64-bit:192 GB
- Windows 7 Home Premium 64-bit:16 GB
- Windows 7 Home Basic 64-bit : 8 GB
OS
- 1024×768 32bit以上の解像度
- Direct3D 9.0c以降
- PixelShader Model 3.0以降※GPUfxで必要となるメモリーサイズはプロジェクトによって異なります。
- SD/HDプロジェクト:512MB以上を推奨
- 4Kプロジェクト:2GB以上を推奨
- Windows 7 64bit(Service Pack 1以降)、Windows 8 64bit