株式会社ケイ・オプティコムは、メインスポンサーとなっている大阪マラソン2013にて、日本初となるH.265/HEVC技術による4K映像のリアルタイム伝送実験を実施する。同社は大阪マラソンの初回から特別協賛をしており、光ネットワーク技術を使って様々な新しいサービスの取り組みを行ってきている。
大阪マラソンは10月27日に開催。当日は、併催されている「大阪マラソンEXPO 2013」の同社ブース(インテックス大阪2号館)にて、現場から伝送する4K映像を大型ディスプレイにて再生する。
伝送実験では、大阪マラソンコース上のチャレンジランフィニッシュ地点(大阪市役所前)とマラソンフィニッシュ地点(インテックス大阪前)の2カ所に、ソニーPMW-F55を設置し、ランナーを撮影。その映像をHEVCでリアルタイムエンコードし、ケイ・オプティコムの光ファイバーネットワークを通じてインテックス大阪2号館ケイ・オプティコムブース内に設置している84型4Kブラビアに再生する。エンコードはエレメンタル・テクノロジーズ社の3G-SDIを実装したライブエンコーダー(試作機)を使い、復元側は株式会社NTTドコモのHEVCデコーダーを利用して行う。
今まで4K/HEVCの伝送実験としては、主にヨーロッパの衛星業者や国内ではNTTグループが行ってきたが、あらかじめ4K映像をHEVCにしたコンテンツファイルを伝送する、つまりVODサービスをモデルにした方法だったが、今回はライブ中継をリアルタイムでHEVC伝送するという、世界規模でも初めての試みとなる。
(山下香欧)