米エレメンタル・テクノロジーズによる映像プロセッシング技術が2月7日から開催されるソチオリンピックにて、ロシア国営放送局“チャンネル1”が提供するオリンピック番組の中継ストリーミングとタイムシフトによる配信で採用される。これはエレメンタル社からの発表で明らかになった。チャンネル1はオリンピック放送権を持つ国営放送局で、ロシアおよび独立国家共同体(CIS)において無料放送を行っている。視聴者数はおおよそ2億5000万にもおよぶ。

オリンピック番組は合わせて9チャンネル。会期中はテレビ受信セットトップボックスのほかにPCやスマートフォン、タブレットで視聴できる。

エレメンタルといえば、ロンドンオリンピックでも70か国以上にストリーミング配信を提供した実績を持ち、スポーツ中継のOTTサービス事業者には定評がある。昨年の10月にケイ・オプティコム社が実施した世界初のHEVCコーデックによる4K30p中継ストリーミング光伝送でも採用されたエンコーダーシステムだ。2月には米WWE Networkが始めるストリーミングチャンネルでも、エレメンタルのエンコードシステムが採用されている。WWE Networkの新チャンネルは、PC、モバイルデバイス、タブレットのほか、Apple TV、Rokuからゲーム機までほぼ全てのデバイスから視聴できるサービスになっている。

(山下香欧)