Blackmagic Designの発表によると、ハーバード大学が6台のATEM 1M/E Production Studio 4Kスイッチャーを導入したという。今回の導入は、同校のスポーツ競技をアイビーリーグ・デジタル・ネットワークで放送するための新しいプロダクション・ワークフローの一環である。ハーバード大学では、これまでもCompact Videohub、Micro Videohub、ATEM Television Studio、そして多くのMini Convertersが使用されていたが、そこに新たにATEMスイッチャーが加わる。
新しいワークフローは現在、ハーバード大学の6面の屋内テニスコートに設置されたATEM 1 M/E Production Studio 4Kを使用して、同校のテニスの試合を中継/配信するために使用されている。各試合は、アイビーリーグ・デジタル・ネットワークに直接配信される。アイビーリーグ・デジタル・ネットワークとは、新しい9チャンネルのネットワークであり、アメリカ合衆国の名門私立大学8校から成る「アイビーリーグ」が参加する様々なスポーツのコンテンツを、ライブおよびオンデマンドで提供している。
この放送のワークフローを構築し、メンテナンスしているのは、ハーバード大学の体育会マルチメディア/プロダクション・ディレクターを務めるイムレイ・ハルヴィ氏。
ハルヴィ氏:テニス部のコーチから、試合のオンライン配信について相談を受けた時、できるという確信がありましたが、最善の方法を選択するために膨大なリサーチを重ねました。DVEチャンネルが使えて、オーディオを追加でき、そして何より手の届く価格の機材が必要でした。ATEM 1 M/E Production Studio 4Kは、飛び抜けて優れたソリューションでした。
6面のテニスコートには、ワイドアングル・ショットを撮影するカメラがそれぞれのコートの片側に設置されており、この映像はATEM 1 M/E Production Studio 4Kにフィードされる。コメンテーター用のオーディオ入力や、スコアボードを撮影する2台目のカメラからの入力もスイッチャーに送られ、スコアボードのショットは、DVEエフェクトとしてワイドアングル・ショットと一緒に使用される。
ハルヴィ氏は、ATEMスイッチャー同士を接続して、スコアボードの映像を共有できるよう設定した。テニスセンタ―には2式のスコアボードが存在し、3面のテニスコートで1式ずつ使用されている。試合中、これらのスコアボードを撮影した映像は、まず1台のATEMスイッチャーへと送られ、そのAUX出力から残りのスイッチャーへと送信される。スイッチャーからのHDMI出力は、Teradek VidiUオンラインストリーミング・ボックスへと出力され、ウェブに直接配信される。ハルヴィ氏は、これらをすべてATEMソフトウェアコントロールパネルからリモート制御しているのである。
ハルヴィ氏:私たちは、練習試合で何度か設定のテストを行いましたが、すべてが完璧に動作しました。ATEMスイッチャーは使い勝手がよいだけでなく、信頼性が高いのです。
また、ATEMは非常にパワフルで、拡張性が高い機材です。そのうちに4K配信もできるようになるでしょう。これはとても楽しみですね。テニスシーズンはまだ続きますが、放送をどこまで進展させられるか、ワクワクしています。