Blackmagic Designの発表によると、ロサンゼルスに拠点を置く制作・ポストプロダクション会社、Fisher Film Worksのギャビン・フィッシャー氏が、レディ・アンテベラムのミュージックビデオ「Compass」のカラーグレーディングにDaVinci Resolve 10を使用したという。
レディ・アンテベラムは、過去に7つのグラミー賞を受賞しているカントリーミュージックトリオ。2013年発表のアルバム「Golden」から3枚目のシングルとなった「Compass」のミュージックビデオ制作にあたって、レディ・アンテベラムは、カントリーミュージックのビデオディレクターとして名高い、Taillightのピーター・ザバディル氏を監督に迎えた。
フィッシャー氏:ザバディル監督は、このミュージックビデオを非常に明るく、カラフルで華やかなルックにすることを望んでいたので、私はサチュレーションを限界まで上げました。ライトライティングに使用されたスチルカメラのショットでは、これは問題ありませんでした。
しかし、パフォーマンスのシーンで肌のトーンを損なわずに同様の彩度を得るには、DaVinci Resolveを駆使して、肌のサチュレーションをキーアウトして、トーンを維持する必要がありました。DaVinci Resolveは、私が今までに使用した中で最高のキーヤーですね。
ライトライティングを同ミュージックビデオに組み込むために、アルファベットの全文字がひとつずつ撮影された。しかし、撮影した文字の映像のラフな合成では、文字をクロッピングした境目が目立ってしまい、シームレスなルックが得られなかった。そこでフィッシャー監督はフッテージをDaVinci Resolveに取り込み、クロップせずにDaVinci ResolveのComposite Modeを使用することで、ライトライティングがもともとのフッテージの一部であるかのように見せることができた。
フィッシャー氏:エッジをクロップせずに、すべてのイメージを組み合わせることができました。これで、ザバディル監督の求めていたシームレスなルックが出来上がったんです。フッテージに何らかの問題があるときは、いつでもDaVinci Resolveにそれらの問題を解決できるツールがあるんです。
フィッシャー氏は、同プロジェクトに許された時間が24時間だったことを考慮すると、DaVinci Resolve 10の新しい編集機能が同ミュージックビデオのワークフローに必要不可欠であったと言う。
フィッシャー氏:映像は異なる複数のカメラで撮影されていたので、XMLをDaVinci Resolveにインポートした際、映像はすべてバラバラで、タイムコードも滅茶苦茶でした。DaVinci以外の多くのシステムでは、出来上がった編集を手作業で再現する必要があるんです。
しかし、DaVinci Resolve 10の強力な編集機能のおかげで、編集をResolve内で非常に簡単に再現できました。時間も大幅に削減できて、本当に助かりました。
DaVinci Resolveは、複数のカメラやビデオ、それにスチルや異なるフォーマット、タイムコードを取り扱う際に力を発揮しますね。DaVinci Resolveのコンフォーム機能とタイムラインの柔軟性のおかげで、私はこのプロジェクトを非常にスピーディにコンフォームして仕上げることができたんです。私が今までに使ったあらゆるアプリケーションの中で、DaVinci Resolveが最も直感的に作業ができますね。DaVinci Resolveを使って解決できない問題は、ほとんどありませんよ。