3Dシェイプ操作画面のイメージ
米オートデスク社は、VXFソフトウェアのパッケージ最新版「Flame 2015」をNAB2014にて発表した。新しいクリエイティブツールや、エンドツーエンドの4K対応ワークフローなど、ポストプロダクションのニーズに対応しているという。
4KとUltra HD(UHD)ワークフローに対応
ワークフロー
Flame 2015では新しく以下のワークフローに対応する。
(以下、プレスリリースより引用)
- 業界標準の4Kフォーマット
- ACESやREC-2020の色空間に対応する精度の高い4K/UHD色管理
- 4K/UHD素材のSDIによる50P、60Pでのリアルタイムモニタリングと再生
- タイムラインエフェクトやバッチノードのパフォーマンス最適化や4K対応サブスタンステクスチャー
- 高解像度画像のリアルタイム処理のための高性能ストレージに搭載された16Gbファイバーチャネルコントローラーなど
また、Flameを稼働させるワークステーションに2枚目のGPUカードを追加することが可能。Background Reactorにより、ショット、シーケンス、バッチ設定をレンダリングのために2枚目のGPUに送り、フォアグラウンドでは別のタスクをインタラクティブに処理し続けることができるため、レンダリングの高速化を実現するとしている。Background Reactorには、NVIDIA Quadro K6000 GPUが2枚(HP Z820ワークステーション)またはNVIDIA Quadro 6000 GPUが2枚(HP Z800、Z820ワークステーション)が必要だ。
クリエイティブツール
Flame 2015では新しく以下のツールに対応する。
(以下、プレスリリースより引用)
- 3Dシェイプ:簡単な操作で高速なモデリング、プロジェクションマッピング、ロゴデザイン、モーショングラフィックス、リライティングなどのワークフローが可能
- レプリカ:Actionに追加された新しいクリエイティブツール。3Dシェイプなどの単一のクローンオブジェクトを使ってカスケード効果を容易かつインタラクティブに作成、操作し、アニメーションを表示することが可能
- マッチボックスの強化:タイムラインのショットやトランジションにマッチボックス効果を直接追加し、パッケージングや暗号化によりシェーダーコードを保護することが可能
新たなツールセットと統合されたワークフローによりプロジェクトを速やかに完了
Flame 2015は、フリーフォームなデスクトップリール、タイムライン、バッチを統合しながら、Flameワークフローにライブラリービューを採用し、高度なアプリケーションワークフローを実現するという。さらに、タイムラインのバッチソースに対して複雑な編集やエフェクトを適用し、新しいバッチコンテキストビューでバッチコンポジティングツリーへの影響をモニタリングすることができる。
新たな機能を提供する「Flame Premium」
Flame Premiumは、「Flame」と「Lustre」を組み合わせたパッケージ。「Flame Premium 2015」は、Flame Premiumワークフローと完全な互換性を持った「Flare」および「Flame Assist」が新たに同梱される。Flareはショットベースのビジュアルエフェクトアプリケーション、Flame AssistはMacベースのタイムライン主体のアシスタントステーションで、Flame Premiumプロジェクトの開始と完了に関連するさまざまな作業に利用できる。
FlareとFlame Assistは、3カ月または12カ月の契約期間利用できるライセンス形態「Desktop Subscription(旧名称:レンタルプラン)」も提供されるが、利用するにはFlameまたはFlame Premiumのライセンス契約が必要だ。