Blackmagic Designは、フィルムスキャニングCintel Film Scannerの新モデルをNAB2014にて発表した。2014年末頃に出荷予定で、価格はUS$29,995(国内:税込み3,128,000円)。

新しいCintel Film Scannerは、35mmのネガティブ/ポジティブフィルムをUltra HDに変換できるフィルムスキャニング。壁にマウントできるデザインで、航空機用の設計技術が採用されており、メインデッキは堅く振動がないため、フィルムをスムーズに取り扱えるとしている。

Thunderbolt 2接続を搭載し、4Kビデオをリアルタイムで転送するため、Macに接続することでフィルムをカラーコレクションシステムに直接スキャンできる。Cintel Film ScannerはThunderbolt 2に対応するOS X周辺機器なので、ソフトウェアアップデートをインストールするだけで新しい機能が追加でき、必要な際にはいつでもコンピューターをアップグレードできる。

Cintel Film Scannerには、DaVinci Resolveソフトウェアが付属し、カラーコレクション機能が使用できるため、フィルムのスキャンからグレーディングまで必要なすべての機能をコンピューターにもたらすとしている。また、スタビライゼーション機能「Image Mill」やグレインリダクション、35mmフィルムゲート(16mmは別売)、2台のフィルムスプール、クリーニングローラー4台のセット、DaVinci Resolve 11ソフトウェア、卓上取り付け用の脚がCintel Film Scannerに含まれる。また、将来ユーザーがCintel Film Scannerを売却する場合もライセンス譲渡費用は発生しないという。

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:高品質Ultra HDに対応する大型スクリーンテレビを購入した誰もが、コンテンツを心待ちにしています。喜ばしいことに、世界には数百万時間におよぶUltra HDコンテンツが現存しており、それらの映像は35mmの映画フィルムとして大量に保存されているのです!

新しいCintel Film Scannerは、それらのフィルムに新しい生命を吹き込み、過去のすべての傑作を新時代に蘇らすことができるのです。これは非常に画期的なことであり、これは、私たちがCintelを買収した理由です。私たちはCintelの持つ可能性、そして私たちがCintelを取り込んでできることに、確信を持っていました。そして、新しいCintel Film Scannerが誕生しました。驚異的な最先端テクノロジーを、フィルムの持つ優雅さや時代を超えた高画質さと融合させる開発は、胸が躍るものでした!