Blackmagic Designは、SD/HD/Ultra HD対応リアルタイム・アップ/ダウンコンバーター「Teranex Express」をNAB2014にて発表した。2014年5月に出荷予定で、価格はUS$1,395(国内:税抜145,800円)。

Teranex Expressは、SD/HD/Ultra HD、12G-SDIテクノロジーに対応する放送局品質リアルタイム・アップ/ダウンコンバーター。SD/HD/Ultra HD間で178種類のアップ/ダウンコンバージョンを実現し、これらの変換はオーディオ、クローズドキャプション、タイムコードなどとともに、フル10-bit品質で行われるという。

Teranex Expressのフロントパネルはこれまでのモデルと同一、内蔵LCDモニターではメニューを操作してライブビデオのソースフォーマットやフレームレートが確認できるため、外付けモニターを使用する必要がない。1Uラックサイズにアルミ削り出しのフロントパネルを搭載、国際対応電源も内蔵している。

また、12G-SDI、6G-SDI、3G-SDI、HD-SDI、SD-SDI間での切り替えが可能で、既存のSD/HD/Ultra HD機器との互換性がある。これらのコネクターでは、12Gb/sでデータが転送でき、最大60fpsのUltra HDプログレッシブ映像にも十分な速度で対応できるとしている。

Pixel Motionデインターレース・アルゴリズムを搭載しており、インターレース素材からプログレッシブフレームを得ることが可能。リアルタイム処理では、アパーチャーがピクセル単位で調整できる。Pixel Motionデインターレースはソースのディテールを保持し、多方向の斜線フィルターでコンバージョン時のジャギーが除去される。

さらに、Teranex Expressは、タイムコードおよびクローズドキャプションVANCデータを含む最大16チャンネルの変換に対応。Dolbyエンコードオーディオとの互換性があり、同じフレームレートでアップ/ダウンコンバージョンを行う際に、エンコードや再エンコードが不要。字幕は常に保持され、オーディオおよびタイムコードは常にビデオと同期のまま維持されるという。主な機能は以下の通り。

(以下、プレスリリースより引用)

  • 有名なTeranexプロセッシング。極めて高品質なアップコンバージョンおよびダウンコンバージョンを実現。
  • 12G-SDI/デュアルリンク6G-SDI入出力。光ファイバーSDI入出力にアップグレード可能。
  • タイムコードおよび字幕のフルコンバージョン。
  • 16チャンネルのフレームアキュレートなオーディオ変換、オーディオチャンネルの完全な再マッピングに対応。
  • Teranexのクラシックなフロントパネル。Teranexユーザーは極めて簡単に同モデルに移行できる。
  • 内蔵フレーム同期機能に対応するリファレンス入力。
  • 内蔵電源は100V~240Vに対応。

Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。

ペティ氏:Blackmagic Designの新しいUltra HD製品の急速な展開に応じて、SD/HD/Ultra HD間での映像変換がすべて行える一体型のソリューションが必要でした。Teranex Expressはそれらのタスクを完璧にこなすよう設計されており、全く新しいスケーリング・エンジンを搭載していて、有名なTeranexプロセッシング品質を提供します。12G-SDIに対応しており、将来登場するあらゆる新しいビデオフォーマットを取り扱うことができるため、将来が保証された素晴らしいソリューションです!