米Sanho社がキックスターターで資金を集めて市場に投入した、Apple MFi対応のUSBフラッシュドライブが話題となっている。

iStickは、USBにApple認証のMFi.Lightningコネクターも搭載したフラッシュドライブ。プラグ-アンド-プレイ的に、ドライブを各デバイスに接続するだけで認証し、すぐに使える。自分のMac/PC上で通常のUSBドライブのように利用できるのは便利だ。

Mac/PCとiPhone/iPad/iPod touch間のデータ転送が物理的ハードウェアで行えることでオフライン、つまりクラウド経由でデータを渡さずに済む。日に日に増すクラウドサーバでのセキュア問題を心配することなく、一対一でデータを“手渡し”できる安心さがある。

また専用アプリが付いてくるので、それを利用して他iOSデバイスとiStick間の画像、映像や音楽ファイルなどのやり取り、ビューイングやカメラロールからバックアップのスナップショットが行えるようになっている。iStickとUSB間の転送速度は12MB/s(Read)、7.5MB/s(Write)。iStickと他iOSデバイス間では2.5MB/s(Read)、1.9MB/s(Write)。

Sanhoはキックスターターで紹介してから2週間余りで8千万円近くの量産資金を集めた。出荷は今年8月を予定しているという。

iStickは8GBから128GBまで5種類の容量モデルが揃う。重さは10g程度。気になる価格だが、現在の8GBモデルの定価は129ドル、128GBでは399ドル。多少高価にも思えるが、同等レベルの利便性を持つストレージ製品が市場に見られないため、発売時点では妥当な価格かもしれない。

現在公開されている対応データフォーマットは以下の通り。

  • ビデオ:.mp4、.m4v、.mpv、.mov、.mpg、.mkv、.avi、.wmv、.rmvb、.flv、.3gp、.gif
  • オーディオ:.wav、.aac、.aif、.aiff、.caf、.m4a、.mp3
  • 画像:.jpg、.tiff、.gif
  • ドキュメント:.doc/.docx、htm and .html、.key (Keynote)、.numbers (Numbers)、.pages (Pages)、.ppt/.pptx、.txt、.rtf、.vcf、.xls/.xlsx、.zip、.ics

(山下香欧)