米Archimedia Technology(アーキメディア)から、ファイルベースのリファレンスプレイヤーMaster Playerのボリュームライセンス版Archimedia Enterprise Playerがリリースされた。

Enterprise Playerのリリースは、米国大手キー局の報道部門からの依頼に応えたもの。日常的に外から来る様々なコンテンツの確認を必要とする環境向けに、またフリーウェアのプレイヤーの代わりとして利用できるツールとして開発されたという。依頼したキー局では第一弾目として、50ライセンス以上を導入した。

Master Playerとの違いは、JPEG2000、DPXといったデジタルシネマのマスターフォーマットには非対応で、またHD-SDI出力ができないこと。それ以外、字幕関連やオーディオなどを含め、機能はMaster Playerと同じで、HD解像度までのあらゆる映像・オーディオフォーマットに対応する。ラップトップPCでコンテンツ確認のためのVTR代わりの再生ツールとして汎用されることを想定しているため難しい操作もなく、USBでの簡易コントローラでジョグ・シャトルもできるようになっている。

対応プラットフォームはWindows 7/8で32bit上でも利用できる。CPUはi7 プロセッサ以上であれば高解像度で複雑なコーデックのファイルもスムーズに再生できる。

主な特徴として、オーディオチャンネルのルーティングやスクラブ再生ができることや、再生ファイルのメタデータを確認し品質の確認ができることなど。再生時にビデオ、オーディオのフレーム落ちもビジュアルで確認できる。タイムコードもオリジナルのタイムコード以外にControl Timecode Track(CTLタイムコード)での表示も切り替えで行える。

日本国内では最低ライセンス数は5ライセンスより。期間限定の試験版はMaster Playerと同じくArchimediaサイトからダウンロード(登録制)できる。

(山下香欧)