Blackmagic Designは、同社のカラーグレーディングソフトウェア最新版「DaVinci Resolve 11.1」を発表した。今回のアップデートはユーザーからのフィードバックに基づくメジャーアップデートで、プロのエディターやカラリストからの要望が高かった機能や改良点が多数含まれているという。現在、パブリックベータ版が公開されており、2014年9月末日まで既存のDaVinci Resolveユーザーは無償で同ソフトウェアのダウンロードが可能。ダウンロードは以下より。
http://www.blackmagicdesign.com/jp/support/
DaVinci Resolve 11.1は、改善されたアシンメトリック・トリム、新しい「Swap Edit」コマンド、タイムラインのギャップをトリムできる機能、ソースビューアーでのイン点/アウト点の編集、ビデオのオパシティを調整するフェード・スライダー、アクション/タイトルセーフ・オーバーレイ、タイムラインのトラックの縦幅を個別に調整できる機能、タイムラインのフルクリーン表示、トランジションを複数クリップに同時に追加できる機能など、多くの新機能に対応している。
また、Final Cut Pro Xとの統合性も向上しており、マルチカメラのクリップ、同期クリップ、ミックスフレームレートの合成クリップのサポートも強化されている。Final Cut Pro Xからは、ベジェ曲線を使用した速度変更、オプティカルフローやフレームブレンドの設定を読み込むことが可能。合成クリップをDaVinci Resolveのタイムラインで分解し、新しく名前を付けることも可能だ。合成クリップのオブジェクトトラッキングおよびスタビライズ、OpenFXプラグインのセカンドインプットのサポート、OpenFXプラグイン使用時にビューアーでカラーを選択できる機能、グループのロード、削除、名前の変更など、グループメニューの新しいオプションが使用可能。
DaVinci Resolve 11.1は、visually lossless圧縮DNG RAWクリップ、Panasonic Varicam vRAW/AVC-I、Phantom CINE RAWファイルのカラーデコードの向上、カメラRAW設定のPhantom Cine Logガンマのオプション、VFX入出力LUTのガンマ2.2/ガンマ2.4のオプションなどをサポート。さらにLinuxユーザーは、AMD GPU用のOpenCLのサポートが得られる。また、DaVinci Resolve 11.1は、Dolby Visionイメージ処理もサポート。主な機能は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- ソースビューアでイン点/アウト点の編集。
- ビデオのオパシティを調整できるグラフィック・フェード・スライダー。
- アクション/タイトルセーフ・オーバーレイ(エディットページ)。
- 非対称トリムの改善。
- 新しい「Swap Edit」コマンド。
- タイムラインのギャップのトリム。
- タイムラインのフルスクリーン表示オプション。
- Final Cut Pro X XMLの読み込み/書き出しの改善。
- Quicktime/MFXクリップのトリムサポート。
- ミックスフレームレート合成クリップのネイティブサポート。
- トランジションを複数クリップに追加(Cmd+T)。
- メディアプールでソースビューアのクリップを検索(Option+F)。
- OFXプラグインのセカンドインプット。
- LinuxのAMD GPUに対応するOpenCLサポート。
Blackmagic DesignのCEO、グラント・ペティ氏は次のようにコメントしている。
ペティ氏:DaVinci Resolve 11は、私たちにとって非常に重要な発表でした。これほど早いタイミングでアップグレードできることに、驚くとともに非常に嬉しく思っています。
今回のアップデートは、私たちのこれまでのダウンロード製品の中でも最も早いものだと思います。私たちはResolveのコミュニティーに全力を注いでおり、Resolveをさらに良い製品にしていく予定です。非常にポジティブなフィードバックをお寄せいただき、それが私たちのさらなる熱意となりました。おかげで今回の11.1アップデートには、皆様からご要望のあった機能をできるだけ多く追加できたのです。