韓国の文化放送(MBC)は仁川で開催された第17回アジア競技大会で、開会式、閉会式、陸上競技など一部の競技をUHD(4K)にて中継試験放送を行った。MBCはKBSら国内地上波放送局と一緒に4K試験放送に取り組んでおり、今回の競技大会では新しく4K対応のリアルタイム3Dキャラクタージェネレーターを取り入れた。
採用されたのは、韓国のオンエアグラフィックスシステムを開発するビジュアルリサーチのKarismaCG。4K放送でオンエア3Dグラフィックスをフレームレート60fpsで出力するためMatroxのX.mio3 LPをシステムワークステーションに搭載した。4K環境でのリアルタイムオンエアグラフィックスとして、キーフレームとシーンごとに複数のアニメーションやパーティクルエフェクトをリアルタイムで処理することが可能になった。ビデオテクスチャ上でライブビデオをストリーミングしながらバックグラウンド用のクリップ再生が行える。
X.mio3 LPは4K解像度対応、最大8つの構成可能なI/Oを持つハーフサイズのPCIeカードでOEM供給モデルとして提供されている。今回MBSが現場フィールドで採用したKarismaCG 4Kシステムは、5月に開催された韓国放送機器展KOBA2014にて初めて一般公開された。
MBCが実施している4K試験放送は4Kテレビを所有している首都圏の一般家庭で視聴できる。チャンネルはCH52。アジア大会の主な試合のハイライトやオリジナル番組は12月31日まで視聴することができる。
(山下香欧)