キックスターターで1億円以上の資金を集め、仏GIROPTIC社よりデビューした、全方位カメラ360camを紹介する。
6.9センチと手のひらサイズで卵型のどこかお茶目なデザイン。しかし3つの185°魚眼レンズで類のないFOVを展開する。3つの光学レンズ(f/2.8)で捉えた映像ストリームは完全に同期され、これらを繋ぎ目のない1つの映像としてリアルタイムで処理。360×300°という、ほぼ全方位の視野ビューが作りあげられる。
映像は2048×1024(30fps)、H.264(MPEG-4)フォーマット。静止画は4096×2048で、3コマ/秒で撮れる。ファイル形式はJPEG。GPSでジオタグを付けられ、HDRや連写、タイムラプス(60秒単位)、タイマーで撮影することができる。360度ライブビューイングはRTSPで配信。映像ファイルは標準的な正距円筒図法を採用し、KRPano、Kolor Eyesといった汎用のプレイヤーで再生できる。またGIROPTICからデスクトップ、モバイル専用プレイヤーも無償で提供。またバーチャルリアルティ向けにOculus Riftにも対応、専用プレイヤーで再生できるようになっている。
インターフェイスにはGPS、Wi-Fi(2.4GHz、802.11b/g/n)、microSD、micro USBに、ジャイロスコープ、サラウンドオーディオ(3D)用に3系統のマイクロフォンが搭載されている。リチウム充電バッテリー内蔵で、連続映像収録時間は60分程度。
さまざまなリグに取付けられるカメラマウントも装備
無線でスマートフォンからカメラ制御ができるアプリからは、カメラのビューファインダーの機能から、GPS、ジャイロスコープ、HDR、タイマー、タイムラプスといった写真モード、ビデオフレームレートの設定が行えるようになっている。
愛らしいゴーグルまで揃っている。水中でも楽しめる。IPX8(一定の水中に沈めた状態)で10m防水
電球ソケットに装着できるオプションキット。これで部屋内一周を見渡せる監視カメラに早変わり
カラーは全部で7色。本体のオンライン価格は499ドル。国内では株式会社レッドスターが並行輸入販売を行っている。
自動追従するヘクサコプターHEXO+とのタイアップで、ドローンにマウントできるようになっている。
360camを使用して膝の手術を記録。インターン向け、および将来の遠隔手術に向けての実験だったという(参考:GIROPTIC Facebook)
(山下香欧)