米アーキメディアは2015年4月13日から16日(米国時間)の期間中に米国ラスベガスで開催されるNAB2015にて、4K解像度で60fpsおよびハイダイナミックレンジで編集されたメディアファイルを再生できるプレイヤー「Atlas(アトラス)」メディアプレイヤーをアプライアンスシステムで展示する(サウスホール/SL16011)。Atlasの最新バージョン3.1は、字幕データとオーディオデータを共にフレーム精度で再生し、波形モニター、ベクトルスコープ、オーディオメーター測定、およびメタデータ分析といった検知ツールで品質管理を行える。
2月に米カリフォルニアで行われたHPA Tech Retreat(Hollywood Post Alliance)のカンファレンスでも、アーキメディアからの技術発表のほか、実機でのデモンストレーションが行われた。ハリウッドの映画配給や制作スタジオに普及しつつあるAtlasは、IMFやDCPをそのまま再生でき品質管理が行えるとして、NetflixやTechnicolor、Deluxeといった認定ベンダーに幅広く導入されている。
HPAの場でも、エレメンタルテクノロジーズの4K60p/HEVCストリームから、Netflixのテストクリップ「El Fuente」や番組コンテンツの4K60p/IMF、HEVC、ProResフォーマットなど、ユーザースタジオやパートナーから借りたメディアコンテンツを、Atlasを介して再生して実証した。現在、IMF/DCPにDPX、TIFF、EXRといった連番ファイル、HEVCやXAVC、AS-11 DPPフォーマットに100以上のキャプション+字幕フォーマット、Dolbyオーディオコーデックも同期を合わせて、ディスプレイのスペックに合わせて忠実に再生する。たとえば、DCP/IMメディアも最近ではRGBプロジェクターやHDMIでのPCモニターに再生する環境が少なくない。その場合Atlasは、XYZカラースペースをRGBに自動変換し、またディスプレイ条件に合わせてメディアサイズを変換して再生する。
また、アーキメディアブースでは、ファイルベースのポスト編集共同作業におけるワークフローを支援する「Iris Media Intelligence(アイリス・メディアインテリジェンス)」を一般初公開する。Atlasを使い品質検証を行いながら、メディアデータに注釈・マークアップしたものをワークグループで共有し、測定から承認までのワークフローの効率化を図るものだ。
(山下香欧)