エレメンタルテクノロジーズはAfter NAB Show東京会場にて、1RUサイズの4K対応ライブエンコーダー「L601」を一般に初公開した。今回のデモンストレーションでは、計測技研の4K対応ディスクレコーダーUDR-N50Aからベースバンド(3G)で信号をエンコーダーに送り、リアルタイムにHEVC形式(10bit,4:2:0)にエンコード、そしてTechnicolorの4K/HEVC対応セット・トップ・ボックス(STB)にIP転送してパナソニックの4K VIERAへ再生を行った。ストリームは4K(3860×2060)60fpsでビットレートは25Mbps。ディスクレコーダーをカメラ信号と見立て、4Kテレビと汎用STBを使うことで実際のサービスに近い環境でシステムを紹介している。

150522_Elemental_03382s

今回使われたSTBは検証機モデルで商用モデルではない

昨年秋に行われた大阪マラソンでケイ・オプティコムが行った4K中継IP伝送実験では、1台で4K30p/HEVCのリアルタイム処理が行えるモデルを2台使って4K60p/HEVCライブストリーミングを実現させた。今回展示をしているL601は、その製品ラインを拡張した新モデルである。

150522_Elemental_03378s

ラック内の最上段の1台がL601

NABでは、RED Digital Cinema社ブースでRED EPIC DRAGONにブロードキャストモジュールを実装したライブ放送カメラシステムと本エンコーダーを使って4K/HEVCライブストリーミングをデモンストレーションを行った。デコーダ側はBrightSign社製のセットトップボックスを使用。一般のIPネットワークを介して行ったのは、このREDブースの参考展示が初めて。

(山下香欧)