米Facebookより、セレブや著名人だけが使えるiOS用のアプリ「Facebook Mentions」で、Twitterのライブ動画アプリ「Periscope(ペリスコープ)」のような実況ライブができる機能が提供されることになった。
ただ今回、この機能を使えるのは“public figures”(有名人)とFacebook側で認証を受けてサイトを公開しているユーザーのみ。現在までに、ザ・ロック、セリーナ・ウィリアムズ、ルーク・ブライアン、リカルド・カカ、アシュレイ·ティスデイル、レスター・ホルト、マーサ・スチュワート、マイケル·ブーブレ、そしてWWEのポール“トリプルH”レベスクといったセレブ達が実況ライブを予定しているという。視聴するファン達は、ライブを視聴しながら直接質問やコメントを投稿して、リアルタイムで双方向のやり取りができる。
Facebookによると、セレブ達のサイトにアクセスしているファンの数は世界規模で9億人にも上るという。またFacebook上で動画を視聴している数は世界規模で1日最大40億人になる(同社による2015年第一四半期の調べ)。特にセレブからの動画は圧倒的なトラフィック量を見せていることもあり、今回のセレブキャスティングの効果測定で新たなマネタイズを探りつつ、オンライン広告効果と更なるクライアントを増やすことを狙っている。
昨年から提供しているFacebook Mentionsアプリは有名人から所謂セレブ達が自分たちの日常のステータスを投稿しやすくなっており、ファンとの距離を縮めてセレブをより身近に感じさせるもの。認証されたファンと直接の質疑応答ができ、ファンやメディアからのフィードバックや芸能ニュースを仕分けて受け取れるようになっている。
Facebookの今回の動きは後発組だ。Twitterではペリスコープやミーアキャットが揃う。英国のウィリアム王子夫妻の第2子誕生の現場レポートでは、CNNなどが「ペリスコープ」でライブ中継を行ったことで、メディアによるモバイル実況中継に一気に注目されるようになった。3月にテキサス州オースティンで開かれたSXSW2015でも、ミーアキャットから実況中継が行われている。
(山下香欧)