まるで犬を空で散歩させているように、リーシュコードがついたドローンカメラを操作して空からの映像を撮るFotokite。スイス連邦工科大学で開発された初代モデルFotokite ProはNAB2015にも登場し、BBCでも現場で活用するなど、国内外のメディア業界から大きな反響を得ている。

そして8月19日、よりライトなコンセプトの2世代目「Fotokite Phi」が量産を促進させるためにクラウドファンディングで資金調達を開始した。現在、Indigogoで公開してから48時間で目標額30万ドルの半分に届くスピードでサポーターを得ており、Indigogoだけでも350台以上のプリオーダーがかかっている。

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Fotokite PhiはGoPro Hero3/3+/4を装着して空から映像を撮影することができる空撮ツールだ。ドローン空撮ほど大げさにならず、持ち運びも折りたたんで長さ30cmの図面ケースデザインのケースに収められる。どこでも持ち運びでき、ふと思い立ったときに頭上からの目線で映像を撮ることができる。屋内外、ドローンを取り巻く規制に惑わされずに映像を撮れるのは非常に魅力だ。スイスとフランスでは、人が多い公共でさえ使用許可を得ている。

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手に持ったFotokiteを左右に振れば本体とGoProカメラの電源がオンになる。プロペラが回りだしたら、手からそっと放すと自分でテイクオフし、そのまま上へと舞い上がる。凧糸ならぬリーシュコードが肝だ。まるで馬に行先を教えるのと同じで、手に持ったコントローラーからジェスチャーでドローンの向きや行先、そしてカメラの方向を操作する。リーシュコードの長さの調整は、ペット散歩用の伸縮リードと同じ仕様だ。ある程度の強い風が吹いていても凧と同じで、ドローンのように墜落の心配がない(ただし映像に乱れが生じる可能性は大いにある)。

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カメラアングルはハウジング内でマニュアル設定となる。カメラからのライブフィードのプレビューやリモート制御については、現在の開発版ではスマートフォンのアプリからできるようになっている。飛行持続時間は最大15分を目指す(現在は8~10分程度)。バッテリー切れやリーシュが切れたという事態になった場合は「制御下降」モードとなり、できるだけ緩やかに自分で着陸をするように設計されている。夜間でも本体の方向が分かるよう、先頭にフラッシュLEDが装備されている。

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傘を閉じるようにドローンをたためば、プロペラを守る3つのガードが自動にプロペラを囲うように閉じてくれる。重さはGoProを含めて350g

プロモーションビデオでも見られるようにもっと高い位置から撮られた映像も含まれている。基本はBluetooth Class1であるのでキャリーケースやコードをケースに収めるデザインでなければ、オプションで長いケーブルを使って操作も可能だ。コードは金属素材であるため自動にケースに収納できる長さと重量は限られてくる。可能な長さとしては8メートルが妥当だったということ。価格はプリオーダーで現在289ドル(GoPro除く)。

(山下香欧)