DJIは、同社ドローンInspire 1に搭載できる、マイクロフォーサーズレンズ(MFT)採用の4Kカメラ2機種を9月末より発売する。空撮用カメラでMFT規格のCMOSセンサーを搭載したのは業界初。

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4K/30fps記録対応の「Zenmuse X5」は9月下旬に、ロスレス4K RAW記録ができる業界最小のシネマカメラとなる「Zenmuse X5R」は2015年末に発売予定。

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デタッチブル式ジンバルの最大制御速度はピッチが120°/s、パンが180°/s

Zenmuse X5シリーズは高品位マグネシウム合金製で、3軸ジンバルが用意されている。「DJI MFT 15mm f/1.7 ASPH」と名付けられたンズは、7群9枚(3非球面レンズ)で絞り羽は7枚。焦点距離は15mm(35mmフィルムカメラ換算)、13stopのダイナミックレンジで、静止画によるシャッタースピードは1/8000秒、タイムラプス機能にも対応。ISO感度は25600までという薄暗いところでもブレなく撮影できるハイスペックな仕上がりだ。

4Kセンサーで増加消費電力になったにも関わらず、Zenmuse X5を搭載したドローンの飛行時間は約15分間。操縦者は地上からDJI GOアプリもしくは新しいDJIのリモートフォローフォーカスで、レンズの絞りや焦点を調整することができる。後者のリモートフォーカスは今春のNABでプロトタイプがお披露目されていた。リモート制御できる距離は2㎞程度という。

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X5は4096×2160(24fps)、3840×2160(30/25fps)、もしくは1080P HD(1920×1080)(60fps)映像を録画できる。X5Rでは加えて、ジンバルの上部分に実装している取り外し可能なmSATAベースの512GB SSDへ、ロスレス4K RAW(CinemaDNG)動画を最大ビットレート1.7Gbpsで30分ほど記録することができる。SSDへの記録と同時に内蔵のSDカードにH.264形式で記録することも可能。HDであれば60fpsで最大1.2Gbpsで記録する。

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mSATAベースの512GB SSD

またX5Rでは、ポスト編集のグレーディングで活用できるDJI独自のLOG仕様D-LOGモードで記録できる。さらにDJIではポスト編集ツールとして「CineLight」という、プロキシファイルベースで編集しCinemaDNGからProRes変換などが行えるMacベースのソフトウェアを、X5Rの発売と同時期にリリースする予定としている。

交換レンズにはDJI製MFT 15mm f/1.7ASPHレンズのほか、Panasonic製 Lumix 15mm G Leica DG Summilux f/1.7ASPHレンズ、Olympus製M.ZUIKO DIGITAL ED12mm f/2.0レンズ、Olympus製 M.Zuiko 17mm f/1.8に対応する。 

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両モデルともカメラ単体(レンズ有り、無し)だけでなく、「Inspire 1」やDJI製レンズ「MFT 15mm f1.7 ASPH lens」とのセットでも販売する。Zenmuse X5(Inspire 1とDJI製MFT 15mm f1.7 ASPH lensのセット)の販売価格は607,400円(税込)、Zenmuse X5Rは2015年年末に販売価格1,079,800円(税込)にて販売する予定。カメラ単体の価格は発表されていないが、バンドル価格から仮定しても、X5は25万円前後、X5Rはその倍程度になりそうだ。

DJIは今年2月にマイクロフォーサーズ規格グループに参加したことを表明し、準拠する製品の開発を進めていた。DJIをはじめプロシューマードローンに搭載されるGoProカメラの開発元GoProがドローン開発を進めている中、ドローンメーカーから独自のデジタル一眼カメラを出すというGoPro戦略の逆を行く恰好となった。

各モデルの仕様比較表は、こちら

(山下香欧)