英BTスポーツは、MotoGPの番組配給権利を持つドルナスポーツとタイアップし、ワイヤレス4Kカメラを採用してイギリスGPの予選レースの4K中継を行った。BTスポーツにとって、今回が初めて衛星コントリビューションリンクを使った4K中継にもなった。

BTスポーツはこの夏から、4K UHDチャンネルのサービスを開始している。シルバーストーンで開催されたイギリスGPの予選レースをHDと合わせて4K中継を行った。サーキット場には、HDカメラとUHDカメラ合わせて160台が用意された。UHDカメラはソニーPMW-F55やハイスピードカメラなど19台。そのうち2台のPMW-F55にVISLINKのワイヤレストランスミッションが取り付けられ、ピットレーンから撮影を行った。

今回、エンドトゥエンドの遅延が1秒以内に短縮されたVISLINKのUHDエンコーダーとデコーダを採用。UHDエンコーダーはカメラの横に取り付けられるサイズに開発された。カメラから4本のHDストリームをエンコーダーで直接受けてHEVC化し、エンコーダからは1本のASIで、VISLINKの無線カメラトランスミッターにて中継車まで伝送した。今回の中継にはプロトタイプのUHDエンコーダーが使われており、今後VISLINK側で製品化を進め、年内には正式発表を行う予定としている。

(山下香欧)