米ソニーはNAB事前ニュースとして、CineAltaシリーズに4K RAWハイスピードを可能にする新製品を発表した。これらは数週間前にソニーが4K RAW機能について予告していたものだ。今回、正式的に発表したのは、4K RAWレコーダー「AXS-R7」と「AXSメモリカード」。またこれらの製品を使用するために本体の新しいファームウェア8.0もリリースする。

AXS-R7レコーダーは、新しくデュアルスロットを実装。16bit 4K RAWで従来の最大フレームレート60fpsの倍となる120fpsでも記録することができる(F55のみ)。2K RAWであれば240fpsも可能だ。また、RAWキャッシュレコーディングとして、スタンバイモードのままフレームレート23.98p/24.0pで30秒ほど記録することができる(25.0p/29.97pでは24秒、50.0p/59.94pで10秒)。これは「野生生体の収録やドキュメンタリーの際に役立つ」という。

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防塵性と耐水性の高い筐体。トップブラケットの1/4インチのネジでカメラ部位にマウントする

レコーダーに加えて、新しく1TBと512GBサイズのAXSメモリカード(ブラックカード)も登場する。データ速度が4.8Gbpsと従来よりも高速になり、1TBサイズの場合、59.94pで44分、120fpsで22分の記録ができるという。新レコーダーは既存のAXS-Aシリーズ(ブルー、スリムカードのみ)とS24カード(AXS-A256S24/AXS-A512S24/AXS-A1TS24)も使えるが、4K RAW 120fpsの撮影は今回の新しいシリーズの転送パフォーマンスが要求される。

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合わせてF55/F5の新ファームウェア8.0がリリースされる。ファームウェア8.0では主に、XAVC 4K Class 480で23.98p/24.0p/25.0p/29.97pという高ビットレートでの記録が可能になるとのこと。

新レコーダー、メモリカードは今夏に出荷が予定されている。価格について、また詳しい内容はNABShow 2016にて発表される予定。

(山下香欧)