USA Todayがこの春にもVRを利用したニュース番組「VRtually There」をネットワーク系列に提供することが明らかになった。昨年末にUSA Todayの大元である米出版Gannett(ガネット)社が新しくブランド化したUSA TODAY Networkから、通常の番組配給と同様のフローを通してVRニュース番組をUSA TODAY Network系列に配給する予定だとしている。

一般消費者側に届く術が揃ってくる今年は、VRと3D技術を使って仮想世界で世界情勢や現場の状況を伝える、いわゆる没入型ジャーナリズムのブームが起こる。ABCニュースやニューヨークタイムズ、ディスカバリー、ユニビジョンとディズニー出資のメディア企業フュージョンなどが既にマルチデバイスでVRニュースやドキュメンタリコンテンツを展開している。

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The New York Times VR

現在、VRtually Thereのサービス内容は明らかになっていないが、政治的ニュースからスポーツ、産業、音楽、そしてサンフランシスコからハイテクニュース、そしてUSA Todayが展開する家電情報Reviewed.comからの情報もUSA Today Networkのニュース編集室で番組編成し、毎週新しいVRニュースを提供していく予定。ガネットからの発表文でもAirというワードを使っているように、ライブストリーミングをすることも検討している。またインハウスプロダクションGET Creativeと共にVR広告を制作していく。

USA TodayはVR映像コンテンツを既に蓄積しており、VRストーリーとして特別サイトで紹介している。新しいVRtually Thereは開始当初は、このサイトと専用アプリで提供していく。

(山下香欧)