米Abekas(アベカス)のブースでは、昨年から導入事例の展示を増やし、NFLジャクソンビルのホームスタジアムの世界最大級サイズのLEDボードに送出している、8K対応ライブプロダクションサーバMiraを展示する(サウスホール/SL5713)。
Miraライブプロダクションサーバのインスタントリプレイ仕様
8Kリプレイサーバおよび8Kプレイヤーと呼ばれるシステムは国内でも存在するが、Miraサーバでは、ディスクにある8K解像度を持つ映像クリップを分割・タイル化して各1080/60pのチャンネル(3G-SDI)から出力するにあたり、自動で各チャンネルに振り分けて出力する機能を持つ。
NFLチーム、ジャクソンビル・ジャガーズの本拠地スタジアムのエバーバンク・フィールドには、2か所のエンドゾーンに高さ18.3m、幅110m超という、世界最大サイズのHD LEDスコアボード(スクリーン)が設置されている。面積は2016m2、総解像度は7680×1080、LEDの数は3500万個以上にも及ぶ。
エバーバンク・スタジアムのコントロールルームには、送出用サーバとして8K Miraプロダクションサーバとインスタントリプレイサーバが組まれ、2か所のスクリーン向けに仕込んだ8K素材やインスタントリプレイを出力している。8K映像クリップは主にREDカメラで収録した素材やグラフィックスをAdobe After Effects CCで作り込んだもので、今回ジャクソンビルから借りた11分程度の8K60pデータのサイズは、実に220GBを超える。
アベカスブースではまた、米axle社の メディア管理ツールaxle 2016から、アベカスサーバ内のメディアデータのメタ情報やプロキシでのプレビューが簡単に行えるフローを初めて紹介する。さらにライブIPプロダクションとしての実例をメンバーになっているASPEN(アスペン)コミュニティーのブースにて、他メンバーメーカーのシステムとの一連のIPプロダクションフローを紹介する(ノースホール/N1000MR)。今年に入ってからスーパーボウルとNBAオールスターの中継では、アスペンベースの放送施設でIPプロダクションが実施されている。アベカスサーバはアスペン対応IPビデオI/Oとして、IPプロダクションに構築できる。
ちなみにアスペンコミュニティーのメンバーはアベカスのほかに、以下のメーカー社が揃っている。
(山下香欧)