※NAB2016同社ブースの様子
株式会社朋栄は、2016年4月18日、次世代制作環境の構築に向け、IPネットワークを活用したVideo over IP規格に順次対応していくことを発表した。
Video over IP伝送規格については現在、ASPEN、AIMS、NMI、VSF、NDIなど複数のグループがそれぞれの規格を提唱。それぞれが現場の要望に応じた規格として策定を行っており、互換性はない。
朋栄のVideo over IP対応機器に向けた取り組みとして、Evertz社が提唱し、ベースバンドからの移行に親和性が高く、映像をTS(Transport Stream)化して伝送する規格ASPENに賛同し、2015年12月に同グループに加盟。さらに、NAB2016において、ソニー株式会社が提唱し、4K/8K高解像度、ハイフレームレート、HDRなど次世代映像フォーマットに非圧縮・圧縮の両方に対応可能で、損失パケットの回復やリファレンス信号同期などに対応する規格NMI (Network Media Interface)への賛同と、メンバーへの参画を表明している。
上記規格に対応したVideo over IP対応機器は現時点で発表できる段階ではないが、ビデオスイッチャ、マルチビューワ、各種プロセッサ、グラフィックス装置などの主要製品群のVideo over IPへの対応を進め、2016年末から2017年にかけて新製品を提案する予定だ。各製品は、SMPTE2022-1/2(圧縮IP伝送)、SMPTE2022-5/6(非圧縮IP伝送)といったSMPTE国際標準規格に準拠させるとともに、ワークフロー構築に必要な規格を提唱する団体とも連携を深めていく予定。さらに、Video over IPと親和性の高い映像圧縮コーデックの採用なども順次進めていくとしている。