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1989年から放映されている長寿アニメ番組「ザ・シンプソンズ」でアニメ初の生放送が実現された。5月15日放送のシーズン27の21話“Simprovised(題名)”では、ストーリーが終わった後、視聴者からの電話による質疑応答にこたえるというコーナーに切り替わり、3分間の生放送が実施された。
モーションキャプチャシステムを使い、実際の人間による動きをリアルタイムでCGキャラクターに反映させて遠隔地域にストリーミングするようなリアルタイムグラフィックソリューションは珍しくないが、今回のように、ライブショー的な視聴者との電話をスタジオと直で繋いで話す場を、アニメ番組で行うのは初めてだろう。
オーガニックモーションによる一例
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生放送は米国地域の放送によって2回実施され、たとえば東地域では、“大統領候補のどちらを支持するか?”という電話の質問より、シンプソンズ家族の父親ホーマー(声:ダン・カステラネタ)はドナルド・トランプ氏について話し、バーニー・サンダー氏を支持すると答えている
今回のアニメ生放送について、ABCニュースが取り上げた。
Adobeのブログによると、今回のアニメ生放送ではダン・カステラネタ氏による生演技をAdobe Character Animatorを使ってリップシンクを行い、事前に仕込んだアニメーション設定に宛てているという。
NABでのAdobeによる2Dアニメのライブデモ
「ザ・シンプソンズ」は、アメリカで長期間放映されているコメディジャンルのアニメ番組。今回の“Simprovised(題名)”は初回からは595話目となる。シンプソンズ一家を通して、アメリカの一般的な中産階級の家庭事情や文化、社会状況を風刺的にとらえており、大人向けの番組として位置づけられる。エピソードの中では多くの実在する有名人がゲスト出演している。宮崎駿氏による長編アニメ映画制作からの引退声明後、シーズン25の第10話 “Married to the Blob”では、宮崎氏が監督として手掛けた映画11作品をランニングさせ、賛辞として表現した。
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