コスミックエンジニアリングは、6月2日~3日の東北映像機器フェスティバルに続き、6月23日と24日に大阪・ATCホールで行われた関西放送機器展にて、新製品をメインに導入実績並びにユーザー各社からの評価の高い製品群をそろえて紹介した。同社は、使いやすさと先進性を意識した放送事業者向けの映像・音声機器の開発から、報道用中継ヘリや小型HD中継・伝送車といった広範に渡る放送映像システムインテグレーション業務も行っている。

ブース展示機器には、表示精度はもちろん、針式VUメーターが液晶画面に表示できるといった独自の実用的な機能に高評価を持つ、オーディオモニター、リサージュメーターとラウドネスモニター製品が並んだ。

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“オーディオ・ビデオ・ラウドネス・波形”と、多機能を持つSDI波形モニタ装備の16チャンネルオーディオ・ビデオモニターの2機種「SP-VM2」と「SP-VM1」。フロントパネル脇に配列されたボタンにより直観的に操作できる。エンベデッドオーディオ(3G-SDI、HD-SDI、SD-SDI)、AES/EBU、アナログオーディオ信号に対応する。

2RUタイプ「SP-VM2」は、フロントパネルに装備した4.3型16:9ワイド画面のLCDに、3G-SDIビデオ、HD-SDIビデオ、SD-SDIビデオ、ビデオ波形モニタ(Y、Pb、Prパレード)、ベクトルスコープ、オーディオスペクトラムアナライザ、オーディオX-Yスコープ、位相計、オクターブバンド表示、針式メーター表示、バーグラフ表示、トゥルーピーク、ラウドネスモニターなどが表示できる。

内蔵された13cmウーハーを装備した2ウェイ・4スピーカが特長的。「SP-VM1」は、2.4型LCDにSP-VM2同様の各種パラメーターを表示する。1RUのコンパクトサイズであるため中継車内に常設されることも少なくないという。

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スピーカ、パワーアンプ内蔵の1RUエンベデッドオーディオ(3G/HD/SD)/AES/アナログオーディオモニターにも「SP-PM1 twin」と「SP-PM1」の2機種が揃う。前者は8cmウーハーの数を倍にしたダブルウーハーモデル。デマルチプレクス機能、D/A機能、A/D機能、5.1chダウンミックス機能を装備している(出展製品)。

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左:今春に出荷開始となった3G対応7インチLCD付きリサージュメーター「LjM3-3G」。卓上や狭い場所でも簡単に置ける自立式で、リサージュ/位相/バーグラフ表示と針式VUメーター/バーグラフ表示の切換えができる

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ブースには実機と合わせて、大手プロダクションや地上放送局、CATV局に多数納入実績のあるカメラアダプタ製品をはじめ小型HD中継車・伝送車がパネル展示されていた

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特徴的な光ファイバー伝送アダプター製品の使用事例として、今春に静岡県・富士スピードウェイの場内設備リニューアルで、新設された4Kカメラを用いたコース監視システムに採用されたことがあげられる。日本のサーキットとしては初の4Kカメラ採用で、4か所のコーナーに設置された、パナソニック社製「VARICAM 35」を含む屋外用専用ハウジングには、コスミックエンジニアリングの4K映像伝送用のCWDM光伝送装置(カメラ光アダプター)が装備されている。本アダプターによりカメラソースとカメラリモート信号を1本の光ファイバーで全改修した管制室に伝送している。

(山下香欧)