株式会社朋栄の発表よると、ヒビノ株式会社がビデオスイッチャ「HVS-2000」をコンサート・イベント会場のビジュアル演出用として使用したという。
ヒビノは、コンサート・イベント映像制作およびオペレーションを手がけており、コンサート会場での大型LEDパネルに映すビジョン映像の送出及び中継映像スイッチングなどで複数のカメラ映像、VTR映像、各種グラフィックスを切り替え、DVEを組み合わせてる演出にHVS-2000を活用している。同社ビジュアルDiv.営業部4課担当課長の東田高典氏は次のようにコメントしている。
東田氏:朋栄製ビデオスイッチャは以前から使用してきましたが、HVS-2000はマルチ画面を同時にスイッチングできたり、P-in-Pやキーヤを数多く設定できたり、会場での演出利用に活用しやすいエフェクト機能が豊富なことから導入を決めました。登録を呼び出すだけで、複雑な演出も安全に行える、マクロ機能やイベント登録機能なども気に入っています。
導入した3台は、それぞれ別の担当者がオペレーションを担当し、それぞれの演出方法や設置スペースに応じて異なるコントロールパネルを使用しています。コントロールパネルを変えるだけで、それぞれの使い方に合わせた運用が可能だったことも導入理由です。最近のコンサート会場は、複数のLEDパネルに表示したり、画面をつなげて1つの画面として利用したりするケースも多いのですが、HVS-2000はいずれにも対応できます。
東田氏は、HVS-2000専用の3M/Eコントロールパネル「HVS-3320OU」を使用し、カメラ映像のスイッチングを中心とした演出を行っている。
東田氏:私が担当しているコンサートでは、通常は3~4台のカメラを使用していますが、ホールの大きさやアーティストによってはリモートカメラを含めて10台くらいになるケースもあります。HVS-2000でこれらのカメラ映像をスイッチングしてエフェクトを加えた出力を総合演出チームに送ることが多いです。このほか、別の機材でスイッチングされた映像をもらって最終的なグラフィックス処理をしたりすることもありますし、会場規模やコンサートの内容によってはすべての演出を一人で、HVS-2000だけで行うこともあります。HVS-2000は、1台でさまざまな演出にフレキシブルに活用できることが助かります。
また同社営業部4課の松永一正氏は、コンサートホールでの女性アイドルグループのコンサート・イベントを中心に担当しており、東田氏と同じHVS-3320OUコントロールパネルを使用しているという。
松永氏:担当しているアイドルコンサートの場合、早朝に会場入りして機材を設置し、午後からリハーサルをし、夕方と夜の2回公演を行い、その日のうちに撤収するというケースが多いです。多機能のHVS-2000は機材をよりシンプルに活用でき、短時間でセッティングすることができます。演出は、3~4台のカメラ映像と1~2台のVTR映像をスイッチングしながら、P-MEMに登録したイベントとDVEを組み合わせた映像を、ステージの背景LEDパネルに表示させています。背景利用なので常に何らかの映像を表示する必要があり、HVS-2000の豊富なエフェクトをフル活用しています。HVS-3320OUの1段目をスイッチング用に、2段目をDVE用に、3段目をMELiteにとキーアサインして、Tバーも併用しています。素早い操作で演出をすることができるようになりました。