カナダ・オンタリオ州政府の発表によると、映像3D変換リーディングカンパニーである米国ステレオD社が、トロントにおけるデジタルメディア事業の拡大を支援するという。
ステレオDは、米ハリウッドのデラックス・エンターテインメント・サービス・グループの子会社で、ハリウッド映画「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」「スター・トレックBeyond」「カリフォルニア・ダウン(原題San Andreas)」などの2D映画を3D映画に変換するプロジェクトに取り組んでいる。
今回トロントに新設する3D変換およびコンピュータ生成画像(CGI)によるアニメーション・スタジオは、同社の3D事業の北米本部となる。これにより、同社のトロントでの雇用は357人に増え、新規雇用にはアニメーション・アーティストのほか、経営、管理、編集、制作スタッフなどのポジションが含まれ、将来のCGIコンピュータ・アニメーション事業を担う人材の育成も行っていく。
オンタリオ政府はステレオDのトロント事業拡大に対し、最大450万カナダドル(約4億円)を助成するとし、同社の総投資額は今後5年間で1億4300万カナダドル(約126億円)にのぼる。オンタリオ州経済開発・成長省のブラッド・デュグイッド大臣と、同州観光・文化・スポーツ省のエレナー・マクマホン大臣は、次のようにコメントしている。
デュグイッド大臣:ステレオD社がトロントに同社の事業を拡大することに、大きな期待をしています。ステレオDのトロント進出は、オンタリオ州のすばらしい人材、ダイナミックなビジネス環境、活気に満ちたイノベーションのエコシステムに対する信頼の証となるものです。
マクマホン大臣:オンタリオ州は、世界レベルのインフラや経験、イノベーション、人材などを提供します。ステレオDのような先端企業の成長発展を支援することにより、オンタリオ州が今後も引き続き世界の映画やテレビ番組制作、コンピュータ・アニメーション、特殊効果(SFX)などの産業の主要な移転先、投資先であり続けると期待しています。
また、ステレオD社のマイク・ガンターCOO(最高執行責任者)は次のようにコメントしている。
ガンターCOO:トロントにおいて、私たちのプレゼンスが拡大することと、オンタリオ州政府との関係が深まることに胸躍らせています。オンタリオには私たちが探し求めている最高レベルの人材と、盛んな映画製作部門があります。