© ARD Degeto
Blackmagic Designの発表によると、ベルリンに拠点を置くポストプロダクション・ハウスのCine Plusが、ドイツ公共放送連盟(ARD)による長編スリラー「Sanft Schläft der Tod(原題)」のハイダイナミックレンジ(HDR)でのグレーディングにDaVinci Resolve Studioを使用したという。
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ndF Berlin GmbHプロデュースの同スリラーを担当したのは、シニアカラリストのウォルター・ユスト氏。ユスト氏は、HDR1000から2.4ガンマ、Rec2020からRec.709変換など、同作のHDR変換にACEカラーマネージメントとLUTを使用した。制作開始当初から、DaVinci Resolve StudioはCine Plusのワークフローにとって必要不可欠であったという。
ユスト氏:新しいHDR納品のプロファイルで非常に助けられましたね。DaVinci Resolveでは4Kラッシュをキャッシュなしで扱うことができます。つまり、高性能のLinuxシステムでは、完全にディベイヤーされたRAWを、ノイズ除去フィルターを適用し、すべてリアルタイムで再生できたのです。
DaVinci Resolve Studioは、グレーディングと納品の処理スピードを新しいレベルに引き上げました。これは、テレビ局が要求する締め切りの厳しいジョブには必要不可欠でしたね。また、HDRのパワーを強調するのにも役立ちました。プロダクションなしでも非常に素晴らしい映像を得られました。
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HDRを納品するにあたり、リッチなシャドウとハイライト部分を扱うことだけでなく、HDRでの納品を念頭に置かずに撮影されたラッシュを扱うことも困難な点であったという。これは、SDRおよびHDRで納品することがメインの撮影が終了してから決定されたためである。
ユスト氏:これにより、いくつかの問題が生じました。著しいホワイトクリッピングや太陽が反射した部分を有するフレームの扱いなどです。さいわいDaVinci Resolveでは、これらの問題に対処できる優れたツールを使用できました。例えばミッドトーンディテール・パラメーターは、フレーム内のシャープネスを向上し、カラーブースト機能は、サチュレーションが低いエリアのサチュレーションを上げます。
太陽光により著しいホワイトクリッピングが発生している部分では、DaVinci Resolveのハイソフト・スライダーを使用して、より繊細な光のハイライトを作成しました。しかし、HDRでの作業は全く異なるものでした。HDRでは撮影中にこのような見落としは許されません。しかし、Logグレーディングやルマキー機能などのDaVinci Resolveのパワフルなハイライト・メカニズムのおかげでうまくいきました。デイリーから最終グレーディングとHDRでの納品まで、DaVinci Resolveがなければ「Sanft Schläft der Tod」を仕上げることはできなかったでしょう。ハイライトの部分も非常にスムーズに編集して、問題点を微調整でき、最終的にSDRとHDRの両方でパーフェクトなルックを作成できました。