米航空宇宙局(NASA)は現地時間4月18日、無人宇宙補給機シグナスの打ち上げの様子を、360度パノラマでライブ配信した。 NASAが360度パノラマ動画をライブストリーミングするのは、今回が初めて。
打ち上げは、4月18日(火)午前11時11分(EDT)から実施された。パノラマ動画では、フロリダ州ケープカナベラル空軍基地第41複合発射施設の周囲の様子を観察できる。 360°動画の再生が行えるのは、Chrome、Firefox、Internet ExplorerとOperaブラウザでYouTubeチャンネルからか、スマートフォンでは、YouTubeやFacebookで対応できる。HMDを使ってVR体験を深めるには、別のLittlestarアプリをデバイスに搭載する。
シグナスは、オービタル・サイエンシズ社(OSC)が開発した、国際宇宙ステーションへの物資補給を目的とした無人宇宙補給機。 今回、7,600ポンド以上の科学研究、乗組員用品やハードウェアを搭載し、 アトラス Vロケットで打ち上げられた。
今回の撮影は、魚眼レンズを持つ4台のカメラをリグに搭載した所謂VRカメラリグを、ロケット発射台から96メートル(100ヤード)ほど離れた場所に設置した。 撮影した4台のカメラソースは、発射台内にあるPCマシンへ入力されリアルタイムでスティッチし、ストリーミング配信された。PCマシンは、爆風などに耐えられる頑丈な箱の中に設置された。 カウントダウン作業の音声を動画に組み込ませるため、今回は発射コントロール・センターからの音声を別ラインでカメラに直接入力し、カメラ側でビデオ出力と同期したオーディオ出力を発射台内まで転送した。
VR
NASAは、ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(United Launch Alliance、ULA、ロッキード・マーティン社とボーイング社の合弁事業)と一緒に、360度パノラマ動画を制作しており、 昨年では、カリフォルニア州Vandenberg Air Force Baseとフロリダ州ケープカナベラル空軍基地でのデルタ4ロケット打ち上げの際に実施している。
4月18日のシグナスの打ち上げからISSにローンチした様子が既に動画で視聴できる
(ザッカメッカ)