デジタル画像技術を映画製作に取り入れた革新的カメラとして知られるソニーのCineAltaブランドカメラ。米ソニーはCine Gear Expoにて、アスペクトに依存しないフルフレームの36x24mmセンサーを使用するハイエンドのCineAltaカメラを開発中であることを発表した。ソニーは、フルフレームセンサーをハイエンドのシネマカメラに採用する最初のカメラメーカーとなる。
CineAltaブランドは1999年に誕生した。ジョージ・ルーカス監督のもと、フルデジタルで撮影された「スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃」で採用された、24pデジタルカメラシステム「HDW-F900」がスタートである。CineAltaシステムのコンセプトは「デジタル撮影やポストプロダクションに拡張された創造性を付加しながら、35mm映画フィルムの優れたイメージング特性を可能な限りデジタルで提供すること」だという。
ソニーとPanavisionのチームが開発した同カメラをはじめ、CineAltaブランドにはカメラ、ビデオカメラ、レコーダー、サーバー、プロジェクターが揃い、ハイエンドラインとして映画制作のスタンダードを高めていった。2012年1月にF65がリリースされ、ソニーは、撮影から配信まで4Kワークフローの構築が行えるようになった。今回Cine Gear Expoで発表された次世代CineAltaカメラのハイライトは以下の通り。
- デジタルモーションピクチャーカメラのフルフレーム36x24mmセンサー
- 優れた画質を実現する新しいイメージセンサー
- アスペクト比フリー、フルフレーム、Super35 4K 4-perf 4:3アナモフィック、4K spherical 3-perf 17:9
- ソニーの16ビットRAW/X-OCNおよびXAVCで確立されたワークフロー
- 従来のCineAltaカメラおよびSxSメモリーカードなどのアクセサリーと互換性を維持
開発ロードマップ、リリース予定や価格帯などは一切公開されていない。次世代CineAltaカメラは、業界専門家達のコラボレーションにより設計され、F65のようなハイエンドカメラの継承版ではなく、全く新しい観点から開発されるという。
(ザッカメッカ)