Blackmagic Designの発表によると、Dixon SportsのビデオサーバーMedia PortalにUltraStudio 4Kキャプチャ・再生デバイスを使用しているという。
Dixon Media Portalは、大手スポーツ放送の1つであるWWEのニーズを満たすために、UltraStudio 4Kを中心にして構築された。Media Portalは、手頃な価格のモジュラー設計と柔軟性のある構造により前の第1世代サーバーの制約を排除したことで、以前は不可能だったワークフローを実現した。
Dixon Sports Computingはスポーツ映像のロギングおよび管理を行う企業で、同社の製品はFox Sports、PGA TOUR Entertainment、DirecTV、MSG Network、TVG、SKY New Zealandなどのスポーツ放送局およびスポーツ団体で使用されている。同社が立ち上げたMedia Portalは、Avid ISISなどの編集ストレージシステムを使用して直接再生/収録を行い、これまでキャプチャ・再生に使われていた第1世代サーバーの代替となる。
これにより転送時間がかからなくなり、事前にビデオファイルの使用に関する詳細を決めておく必要や、高価なサーバーおよび独自仕様のストレージを使用する必要がなくなる。キャプチャ・再生機能に対応するために、Dixon SportsはUltraStudio 4Kを使用している。
UltraStudio 4K
Media PortalにUltraStudio 4Kを採用したことで、Thunderbolt/Thunderbolt 2対応のラックマウント式のキャプチャ・再生ソリューションで、4:4:4、デュアルチャンネル3Dステレオスコピック、Ultra HDおよび4Kのキャプチャ・再生が可能となった。またUltraStudio 4Kは、6G/12G-SDIビデオテクノロジーに対応しており、機材ラック、ポストプロダクションスタジオ、フライアウェイキットなどでの使用に適している。UltraStudio 4KとMedia Portal製品のコンビネーションにより、スポーツ放送で求められる迅速な作業と膨大な量の映像管理が可能となる。
Dixon Sportsの創始者であるマイケル・ディクソン氏は次のようにコメントしている。
ディクソン氏:各チャンネルのコストを一般的なビデオサーバー設定の何分の1まで下げ、同時により多くの機能を提供することで、より大きな付加価値を提供することがMedia Portalを設計する際の目標の1つでした。中でも最も重要なのは、キャプチャ・再生機能が完璧で柔軟性を備えているということです。Blackmagic DesignのUltraStudio 4Kはこのニーズにぴったり一致しました。
Media Portalが既存のストレージにキャプチャ・再生ポートを提供することで、編集用のSANあるいはNAS内のビデオを瞬時に使用可能となり、ライブラリでキャプチャ・再生中にライブ編集を行える。また、Media Portalは編集用ストレージをハイブリッドの編集ソース/レコーダーに変換して編集作業のスピードと柔軟性を向上させる。この次世代ビデオサーバーにより、シーケンスを再生してオリジナルのビデオファイルから編集することが可能となった。その際、編集パッケージの仕上げや、ストレージのリソースを占める原因となる新しいメディアファイルの作成は必要ない。
さらにMedia Portalは、インターネットを「ライブ」配信したり、短納期のプロダクション用に品質を確認しながら変換したり、イベントがライブで行われているように見える複数チャンネルを同期再生するといったワークフローにも対応している。
ディクソン氏:Dixonのポリシーは、ユーザーのワークフローをDixonに合わせてもらうのではなく、ユーザーのワークフローに合った製品を提供することです。Blackmagic Designのハードウェアを導入したMedia Portal次世代サーバーを開発したことで、要求の多い既存のワークフローに適合できる性能と柔軟性を得られました。また同時に、新しいワークフローを提案することもできました。Media Portalにより実現した新しいワークフローは嬉しい驚きの連続です。UltraStudio 4Kを組み込んだMedia Portalは、あらゆるフォーマットやハードウェアシステムを扱うことができ、ユーザーが提案する将来的なワークフローにも対応可能だと思います。