アドビは、クリエイティビティのカンファレンス「Adobe MAX」で、UI/UXデザインのための「Adobe XD CC」、2Dと3Dを合成してリアルな画像を作成する「Adobe Dimension CC」、顔認識で2Dアニメーションを自動生成する「Character Animator CC」、クラウドベースの新しい写真サービス「Adobe Photoshop Lightroom CC」など4つの新しいアプリケーションを含む、次世代のCreative Cloudを発表した。また、Photoshop CC、InDesign CC、Illustrator CC、Premiere Pro CCなどの主要アプリケーションの機能アップデートとAdobe Stockの大幅なサービス拡張も発表した。
Creative Cloudメンバーの方は10月18日より無償でダウンロード可能。購入プランには個人、学生、チーム、教育機関、官公庁、エンタープライズ向けがある。アドビのモバイルアプリについては、Apple App StoreおよびGoogle Playからダウンロード可能。
4つの新しいアプリケーション
■Adobe XD CC
モバイルアプリやWebサイトなどのデザインおよびプロトタイピングのためのオールインワンのクロスプラットフォームソリューション。
■Adobe Dimension CC
roject FelixがDimensionとして生まれ変わったアプリケーション。写真のようにリアルな3D画像を素早く作成することができるという。
■Adobe Character Animator CC
これまでベータ版で提供されてきたアプリケーションが正式リリース。Character Animatorは、スティーヴンコルベアのトーク番組「The Late Show」、アニメ「ザ・シンプソンズ」、ジムクレイマーの「Mad Money」などの番組で使用された。新機能には、ポーズ間ブレンドや、新しい物理動作、ビジュアルパペットコントロールなどが含まれる。また、Adobe Senseiの活用によって、口の動きと音声の正確なマッチングが実現し、リップシンク機能を改善した。
■Lightroom CC
場所を問わず写真の編集、整理、保管、共有を可能にする、アドビの新たなオンライン連携可能な写真サービス。フル解像度での画像編集が可能で、変更はモバイル、デスクトップ、Webのすべてに自動的に同期される。写真の整理も簡単になり、それぞれの写真に自動的に検索用のキーワードが付与されるため、面倒なタグ付け作業から解放される。また、ソーシャルメディアでの写真の共有も簡単に行えるという。
主要なアプリケーションの新機能および拡張機能
■Adobe Photoshop Lightroom Classic CC
これまでのPhotoshop Lightroom CCはPhotoshop Lightroom Classic CCという名称になり、パフォーマンスや編集機能などを改善。埋め込みプレビューのワークフローが改善され、大幅に高速化されたため、大量の写真をスクロールして、画像のサブセットを選択可能。
■Adobe Photoshop CC
写真のサポート機能、アドビラーニングやチュートリアルの大幅な改善と全体的な性能向上を図っている。
■Adobe Illustrator CC
複数のワークフロー、ユーザーエクスペリエンス、およびパフォーマンスが向上。
■Adobe InDesign CC
効率的な作業を実現する機能を追加することで、複数ページのレイアウト作成がさらに容易になるとしている。
■Adobe Premiere Pro CC
コラボレーション機能、360° VRの没入型ワークフローとレスポンシブモーショングラフィックスコントロールが加わった。
■Adobe After Effects CC
データ駆動型グラフィックスとVRおよび3D動画制作を簡素化することで、モーショングラフィックスの制作作業が効率化されるという。また、GPUパフォーマンスの強化によりすべての作業をより迅速に行うことができる。
主要なアプリケーションの新機能および拡張機能
各種のアセット、サービス、教育リソースの拡張と統合を発表した。これに伴い、クリエイターはこれまで以上に容易に自己を表現できるようになるとしている。
■Adobe Stock
Premiere CCとAfter Effects CCのビデオユーザーに向けて、プロ仕様のモーショングラフィックステンプレートの提供を開始し、アセットコレクションをさらに拡張。Adobe Stockは、写真、イラスト、動画、ベクターなど1億点以上のアセットを提供している。
■Adobe Typekit
Adobe Senseiを活用し、フォントを検索する新たな方法を提供する。ユーザーは自身が所有するタイプの写真を使って、Typekitで類似フォントを探すことが可能。新たに追加されるTypekitのビジュアル検索技術は、Adobe Senseiを活用したサービスとして初めて、サードパーティの開発者向けに提供される。