グラスバレー株式会社は、同社のノンリニアビデオ編集ソフトウェアEDIUSの最新バージョンとして「EDIUS Pro 9」を発売する。EDIUS Pro 9は2017年11月上旬、EDIUS Workgroup 9を搭載したターンキー製品は2018年4月以降に出荷開始予定。メーカー希望小売価格は、EDIUS Pro 9通常版が税別59,800円、アップグレード版が税別24,800円、アカデミック版が税別24,800円、ジャンプアップグレード版が税別39,800円。なお、2017年9月1日以降にEDIUS Pro 8を購入したユーザーは所定の申し込み手続きを行うことでEDIUS Pro 9へ無償アップグレードが可能。
クラウドに対応した業務用のフローティングライセンスパッケージは、放送局や学校などの大規模な施設向けに設計されており、必要な端末すべてにEDIUSをインストールし、その中でライセンス台数分のEDIUSを同時に使用可能。また、フローティングライセンスにより、クラウドプラットフォームのマシン上でEDIUS 9を使った編集が可能となる。ライセンスは管理ソフトウェアによって集中管理し、必要に応じて追加することができる。
EDIUS Pro 9では、キヤノン社のC200に搭載されている新しいビデオフォーマットCinema RAW Lightのネイティブデコードをサポート。また、各カメラメーカーの静止画RAWファイルやCinema DNG、DPXファイルを活用した映像制作も行えるとしている。
HDRビデオ編集に対応しており、Log素材を活かしたHDRビデオエディティングをサポート。数多くのカラースペースに対応し、自由自在にカラーグレーディングを行えるプライマリーカラーコレクションビデオフィルターに加え、プロジェクト単位のカラースペース設定によるSDR/HDRの混在編集が可能。また、放送局やWeb用のHDRメタ付加ファイルのエクスポートも可能となり、HDR納品に最適化されたワークフローを構築できるとしている。
また、コンピューター上に保存された様々なメディアを統合管理するためのアプリケーションとして同社の「Mync Standard」を搭載。デジカメ、スマートフォン、ドローン、ウェアラブルカメラなどのコンシューマー製品に加え、XDCAM、P2、XAVCなどの業務用カメラフォーマットのメディアもネイティブ対応している。各コンテンツにはコメントやレーティングなどのメタデータを登録でき、その他にもストーリーボードビデオ編集・スマート検索・タグ管理・取り込み履歴・アップロードなどの機能が搭載されている。EDIUS 9の新機能は以下の通り。
(以下、プレスリリースより引用)
- 4Kを含むさまざまなHDR、Log素材のリアルタイムネイティブ編集
- プロジェクト単位のカラースペース設定によるSDR/HDRの混在編集
- 放送局、およびWeb用のHDRメタ付加ファイルエクスポート
- 各社カメラメーカーに加え、ドローンやスマートフォン素材のネイティブ編集
- Canon EOS C200″Cinema RAW Light”と静止画RAWファイルのデコード
- カスタマーからのフィードバックをもとに改良されたユーザーインターフェイス
- Mync(メディア管理ソフトウェア)に強力なメタスマートサーチ機能を追加
グラスバレー株式会社 Editing Systems バイスプレジデント&ジェネラルマネージャー 竹内克志氏は次のようにコメントしている。
竹内氏:多くのユーザーが長年EDIUSを利用しており、より良いソフトウェアにするためのフィードバックを常に提供してくれています。ライセンス構造の簡素化、フォーマットサポートの強化、ダウンロード・インストールの高速化など、EDIUSはエディターにとって必要不可欠なソフトウェアとなりました。私たちは、EDIUSがさまざまなコンテンツ制作に使用されているのを嬉しく思います。