Blackmagic Designの発表によると、北京に拠点を置くLingfang Media Co., Ltd.が、コーヒーチェーン店Old Town White Coffeeのドキュメンタリーを、URSA Mini Pro 4.6Kを使用して制作し、カラーグレーディングにDaVinci Resolve StudioおよびDaVinci Resolve Micro Panelを使用したという。
Lingfang Media Co., Ltd.は、Lingfang Wonderlandの子会社。Lingfang Wonderlandは、台湾人の作家/プロデューサー/美食家である王翎芳氏と、監督/カメラマンである徐堯鵬氏が共同で設立した、高品質のライフスタイルとカルチャーに焦点を当てたブランド。旅程のプランニング、レストラン経営、食に関する教育を軸としてビジネスを展開するLingfang Wonderlandは、旅と食の楽しみの見せ方、そしてトラベログを通じた考察の共有に関するエキスパートだという。Lingfang Wonderlandは、ドイツ観光局、オランダ政府観光局、ウィーン市観光局など、世界中の観光庁やJoyvioなどの企業から依頼を受け、トラベログに関するドキュメンタリーの制作を行っており、これらは、iqiyi.comなどの動画サイトのホームページや、中国国際航空の機内エンターテイメントサービスで紹介されている。
URSA Mini 4Kで撮影された「Lingfang’s Wonderland in Vienna」からインスピレーションを受けたOldTown White Coffeeは、美食家である王氏が、OldTownブランド発祥の地であるマレーシアのイポーを訪れ、現地の料理を楽しみながら現地のライフスタイルを視聴者に紹介するというドキュメンタリーの制作をLingfang Wonderlandに依頼した。
このドキュメンタリーは全編を通してURSA Mini Pro 4.6Kで撮影が行われた。監督および撮影監督を務めた徐氏は、同カメラを採用した理由を次のように語っている。
徐氏:撮影期間は2日しかありませんでした。このような厳しいスケジュールでは、朝から晩まで撮影することになります。無駄にできる時間はありません。コース料理がサーブされる瞬間、コーヒーが作られる様子、ゲストたちが料理を楽しむ様子は、スナップショット方式で撮影したので、簡単に操作できるカメラが必要でした。触覚ボタンを搭載しているURSA Mini Pro 4.6Kはもってこいでしたね。指先にある触覚ボタンを押すだけでいいので、特定の機能を見つけるためにビューファインダーから目を離す必要はありません。
イポーでの撮影初日、撮影スタッフは現地の有名レストラン“Restoran Nam Heong”へ出向いたが、スタッフは皆、徐氏がカメラや照明を設定できるよう立ち止まる暇がないほど忙しく、また、熟練のコーヒーバリスタたちは香り高いホワイトコーヒーをあっという間に淹れてしまうため、撮影が非常に困難であったという。
徐氏:とにかくスピーディに作業を進めることが鍵でした。URSA Mini Pro 4.6Kの触覚ボタンを使用することで、ISOやアパーチャーの設定、フレームレートの25fpsから60fpsへの変更、あるいは高フレームレートでの撮影に十分な光を得るためのシャッタースピードの変更などをスピーディに行うことができ、非常に助かりました。素晴らしいショットが撮れたのはURSA Mini Pro 4.6Kのおかげですね。
私が特に気に入っているのは、フレームレートを簡単に変更できるHFRボタンです。私はよく食べ物の撮影を行いますが、料理を詳細に描写したり、画に詩的な余韻を持たせたい場合に、カメラマンたちは好んでオーバークランクのテクニックを使用します。
私はアンダークランクで撮ることも多いんです。例えばイポーのナイトマーケットでは、活気のある混雑したストリートや輝くネオンサインなどをキャプチャするのにアンダークランクの手法を使いました。アンダークランクでフッテージを撮影し、ポスプロでフレームレートを上げることで、美しいモーションブラーの効果を得られ、視聴者に特別な雰囲気を届けることができます。
東南アジアの太陽の下での撮影では、IR補償に対応した内蔵NDフィルターが非常に役立ったという。
徐氏:特に昼間の撮影では、アパーチャーを極限まで絞っても、イメージが簡単に露出過多になってしまいますが、NDフィルターで光量を削減することで、サチュレーションを保つことができました。ダイヤルでフィルターを合わせる時に、Blackmagic URSA Viewfinderや内蔵の開閉式スクリーンで実際のイメージを確認できるのは便利ですね。
Lingfang Wonderlandによるその他のドキュメンタリーと同様、「Lingfang’s Wonderland in Iphoh: OldTown White Coffee」は2人のクルーにより作成された。
徐氏:撮影現場にいるのは、スタッフ2人と王翎芳だけです。王翎芳は番組ホストとしてカメラの前に立たなければならないので、実際に撮影は私一人で行いました。URSA Mini Pro 4.6Kは優れた単一の統合システムであり、ワンマン・オペレーションやドキュメンタリー制作に最適だと思います。イポーでの撮影では、URSA Mini Pro 4.6Kに、EFレンズ、Blackmagic URSA Viewfinder、Blackmagic Shoulder Kit、Sennheiser MKE600マイク、Vロックバッテリー、そして照明を装着しましたが、片手で持つことができました。この機動性がBlackmagic Designの魅力ですね。
同トラベログは2017年11月に開始された中国国際航空の機内エンターテイメントサービスで視聴可能。