© Fivefor
Blackmagic Designの発表によると、株式会社Five forが開発した体感型VRゲーム「サークルオブセイバーズ」のシステム構築にATEM 1 M/E Production Studio 4KやATEM Television Studio HDを含む、Blackmagic Design製品が使用されているという。同ゲームはMR(mixed reality)技術をいち早く導入したもので、メインプレイヤーともう1人のプレイヤーが一緒にリアルタイムにVRゲームを楽しむことが可能。
MR技術はVR映像と通常のカメラ映像を合成したものであり、プレイヤーがゲームをしながら、第三者からも視認できるバーチャル合成によって、観客も楽しめるものとなっている。この技術によってFive forは異なる2種類のバーチャル映像をリアルタイムで生成できる。1つはプレイヤーのPOV、もう1つはプレイヤーとバーチャルセットとの合成映像だ。これら映像を生成するため、同社が使用しているのが、ATEM 1M/E Production Studio 4K、ATEM Television Studio HD、SmartView Duo、そしてTeranex Mini Rack Shelfだ。
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「サークルオブセイバーズ」は、国内のゲームセンターなどで導入されており、プレイヤーはVRゴーグルを装着してゲームに参加する。さらにMR技術を利用することで、もう1人のプレイヤーもクロスボウ型の後方支援用武器(ゲームコントローラー)に搭載された小型モニターを見ながらゲームに参加できる。プレイヤーのアクションはゲームステージに設置された複数の定点カメラおよび後方支援用武器にマウントされたカメラで撮影される。
これらのカメラからの出力映像は、ATEM 1 M/E Production Studio 4Kに送られ、ATEMに送られた映像はそれぞれVR映像と合成され、武器に付いた小型モニターと観客用の大型モニターに自動切り替えで映し出される。これにより観客は、プレイヤーのPOV映像を含む、複数のアングルからのゲーム映像を同時に楽しむことができ、観客側からプレイヤーにアドバイスしたり、後方支援用の武器についた小型モニターにより、複数プレイしたりすることも可能となる。合成の確認及びマルチビューの出力確認にはSmartView Duoを使用。
Five forのCTO兼シニアプロデューサー 大本珠樹氏は次のようにコメントしている。
大本氏:このゲームはゲームセンターやアミューズメント施設などに納品しているものです。こういったゲームは今までもありましたが、基本的にはプレイヤーしか楽しめない。プレイヤーのPOV映像をモニターに出すことはできましたが、第三者的な視点で、今プレイヤーがどんな状況なのかというのは確認できませんでした。リアルタイムでMRの映像を見せるのは実は難しいのです。さらにそのシステムの操作は、納品先のアミューズメント施設のスタッフでも簡単に操作できないといけないこともあるので、さらに難しくなります。このシステムであれば、プレイヤー以外の人も客観的にプレイを共有することができ、プレイヤーにどこから敵が来るかアドバイスをすることもできるので、より多くの人が楽しめるのです。
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大本氏:システムの開発にあたっては、他社製のスイッチャーやソフトウェアも試しました。その中で、ATEMスイッチャーを使うと遅延が抑えられるところや合成が可能なレイヤー数、業務用のSDI接続での信頼性などを考慮して、導入を決めました。放送用機材を使うことにより、ソフトウェアでは得られない低遅延で高精細なリアルタイム合成が可能になりました。
Five forが初めに作ったシステムはATEM 1M/E Production Studio 4Kを導入しており、すでにいくつかの施設で使われている。現在は、よりコンパクトにしたいということで、ATEM Television Studio HDを導入しコンピューターも含めて全て6Uのラックに収まるように構成している。
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