
Blackmagic Designの発表によると、メリーランド州のHood Collegeが、Blackmagic Designのライブプロダクション製品を盛り込んだ、新しいコミュニケーションアーツ・ビデオ制作スタジオとコントロールルームを構築したという。導入された製品には、ライブスイッチングとカメラコントロール用のATEM Television Studio Pro HD、YouTubeでのコンテンツストリーミング用のBlackmagic Web Presenterが含まれる。
1893年創立のHood Collegeは、私立共学のリベラルアーツ・カレッジでメリーランド州フレデリックに所在する。新しいスタジオは、増え続けるコミュニケーションアーツ専攻の学生数に対応するために作られ、キャンパスのニュース番組制作や、大学のイベントや科目に関する情報の提供に使用されている。以前は、スタジオのスペースには学生の編集室があったが、より実世界に即したテレビニュース制作に見合ったスキルを学生が身につけられる施設を教員たちは望んでいた。
新しいスタジオのプロジェクトが立ち上がった際、Hood Collegeの指導技術担当のジェフ・ウェルシュ氏は、導入する機器の一部としてATEM Television Studio Pro HD、Blackmagic Web Presenter、Blackmagic Studio Camera、HyperDeck Studio Miniを選択。学生が制作技術を習得するにあたり、これらのプロ仕様の機器が適していると考えたからだという。
ウェルシュ氏:ATEM Television Studio Pro HDはコントロールルームの中枢機器です。例えるなら、心臓と脳の役割を果たしています。あらゆる重要な機能を統合し、スタジオを機能させる上で欠かせない製品です。収録に使用するカメラとHyperDeck Studio Miniとのコントロールやコミュニケーションがシームレスに行えるので、かけがえのない存在となっています。ATEMを使用することで、学生はスタジオ環境での従来型コントロールパネルのエルゴノミクスに慣れ、ATEMの信号処理や入力の様々な側面を管理する方法を学べます。

ウェルシュ氏:ATEM Television Studio Pro HDはソフトウェアで様々なコントロールもできるため、その点でも大変気に入っています。標準的なラックマウント式の製品を導入することもできましたが、ATEM Television Studio Pro HDは、エルゴノミクス、ハードウェア、ソフトウェアのバランスに優れた製品だと感じたので選選びました。
同スタジオでは、3台のBlackmagic Studio CameraのフィードがATEM Television Studio Pro HDに接続され、従来型のニュース環境を模倣したマルチショットでの制作が可能。ウェルシュ氏がこれらのカメラを選んだ理由は、スイッチャーからリモートコントロール可能であることに加え、レンズのオプションが複数ある点、SDIおよびファイバー接続、トークバック接続、10インチ大画面モニター、タリーライトが搭載されていること、さらにサードパーティのLANCコントローラーが使用できる点だという。
また、ウェルシュ氏らが製品選定の過程で他の製品と比較した際に、同カメラの手頃な価格、柔軟性、品質、全体的な機能が一線を画す存在だったと語る。ATEM Television Studio Pro HDからカメラのフィードは、2台のHyperDeck Studio Mini放送デッキに送信され、そこで収録されたフッテージは編集用コンピューターに転送される。
ウェルシュ氏:ATEMコントロールソフトウェアで、HyperDeck Studio Miniの収録と再生をコントロールできる点が気に入っています。非常にコンパクトで、本校のコントロールルームは決して大きくないので、スペースを節約できたことは本当に助かっています。ライブ収録を止めることなく、SDカードを取り出して、別のカードを挿入できる機能も素晴らしいですね。
また、スタジオではBlackmagic Web Presenterも使用されている。これにより、学生は様々なタイプの入力信号をWeb Presenterに送信し、ビデオとオーディオ入力ソースとしてコンピューターに簡単に送信できる。
ウェルシュ氏:とてもコンパクトで、様々なソフトコーデックを使用するウェブストリーミング用ソフトウェアエンコーダーと互換しています。本校では、Open Broadcasterを使用して、放送スタジオからのライブコンテンツをYouTubeにストリーミングしています。この製品も、性能を考慮すると価格が手頃であることは大きなセールスポイントですね。

ウェルシュ氏:今回のスタジオ構築にあたり、他の放送HDテクノロジーを使用した製品に関して、かなりリサーチをしたのですが、Blackmagic Designの製品は本校の予算内に収まる手頃な価格でありながら、非常に優れたパフォーマンスを実現していると思います。カメラとATEMの間の優れた統合性に大変感心しました。また、通常のSDI入力/出力を介してコミュニケーションとコントロールが行えるのも素晴らしいですね。これにより、配線と統合の経費が抑えられ、私のようなスタジオ設計の初心者でも、箱から取り出して簡単にコンフィギュレーションできる使い勝手の良さにも脱帽しました。すべての製品が互いに非常にうまく機能するので、スタジオに取り入れる最適な製品だと思いました。
